ジェネリック医薬品についての最後です。
昨日ジェネリック医薬品は、有効成分は同じものの、製剤という点では先発薬と異なっている可能性が高いと書きました。申請に際して、生物学的同等性試験の結果を出しているはずで、この試験が人間で行われており、先発薬と同等の血中濃度が得られていれば、全く問題なく先発薬と同じ効能が出るはずです。しかしどうもこれが動物試験に置き換われているようです。
動物実験でも、厳密な管理のもとで実施されれば、ある程度人間に当てはめることはできますが、動物特にマウスやラットは、やや異なる性能を持っています。
私が体験したことですが、ある薬の候補化合物と、対象となる薬の吸収・排泄の実験をしました。マウスやラットという実験動物では、ほとんど有意差が出ませんでした。しかし実験担当者が若干候補化合物のほうが、排泄が遅い感じがするといって、大動物(犬が主体ですが)での実験を行いました。そうすると明らかに、候補化合物のほうが、有効血中濃度となる時間が長いという結果が出ました。結局対象薬は、8時間おきに一日3回投与が必要でしたが、この薬は12時間おきに一日2回で済むことがわかり、有効性が認められました。
このように、小動物では吸収代謝が非常に早いため、ここで同じであっても人間でも同じであるという保証がないといえます。薬の吸収・代謝は、非常に微妙な問題で、特に経口投与剤いわゆる飲み薬の場合は難しいといえます。多くの薬は吸収率(正確には生物的利用能といいます)は100%にはなりません。つまり飲んだ薬すべてが吸収されるわけではなく、かなりばらついてしまい、さらに人による個人差もありますので、最も薬の効果が出るような、しかも過剰投与にならないように工夫されているわけです。
こういった吸収・代謝が若干異なったとしても、薬の種類によっては全く問題なくしっかり効力を発揮できると思います。ですから一概にジェネリックは効くとか効かないということはできません。個人的感想になりますが、大部分のジェネリック医薬品は、先発薬と同じ効力を示すと思われます。しかし一部のものは、上述のように先発薬ほどには効かないものがある可能性は残っています。
よくわからない結論かもしれませんが、何種類か処方される薬の中で、本来絶対に必要な薬と、胃を守るためや肝臓を守るため、またビタミン剤なども処方されます。こういった予備的な薬はジェネリックでも全く問題はありません。このように薬を使い分けることが、確実性や安全性、経済性も考えると、必要なのかもしれません。
昨日ジェネリック医薬品は、有効成分は同じものの、製剤という点では先発薬と異なっている可能性が高いと書きました。申請に際して、生物学的同等性試験の結果を出しているはずで、この試験が人間で行われており、先発薬と同等の血中濃度が得られていれば、全く問題なく先発薬と同じ効能が出るはずです。しかしどうもこれが動物試験に置き換われているようです。
動物実験でも、厳密な管理のもとで実施されれば、ある程度人間に当てはめることはできますが、動物特にマウスやラットは、やや異なる性能を持っています。
私が体験したことですが、ある薬の候補化合物と、対象となる薬の吸収・排泄の実験をしました。マウスやラットという実験動物では、ほとんど有意差が出ませんでした。しかし実験担当者が若干候補化合物のほうが、排泄が遅い感じがするといって、大動物(犬が主体ですが)での実験を行いました。そうすると明らかに、候補化合物のほうが、有効血中濃度となる時間が長いという結果が出ました。結局対象薬は、8時間おきに一日3回投与が必要でしたが、この薬は12時間おきに一日2回で済むことがわかり、有効性が認められました。
このように、小動物では吸収代謝が非常に早いため、ここで同じであっても人間でも同じであるという保証がないといえます。薬の吸収・代謝は、非常に微妙な問題で、特に経口投与剤いわゆる飲み薬の場合は難しいといえます。多くの薬は吸収率(正確には生物的利用能といいます)は100%にはなりません。つまり飲んだ薬すべてが吸収されるわけではなく、かなりばらついてしまい、さらに人による個人差もありますので、最も薬の効果が出るような、しかも過剰投与にならないように工夫されているわけです。
こういった吸収・代謝が若干異なったとしても、薬の種類によっては全く問題なくしっかり効力を発揮できると思います。ですから一概にジェネリックは効くとか効かないということはできません。個人的感想になりますが、大部分のジェネリック医薬品は、先発薬と同じ効力を示すと思われます。しかし一部のものは、上述のように先発薬ほどには効かないものがある可能性は残っています。
よくわからない結論かもしれませんが、何種類か処方される薬の中で、本来絶対に必要な薬と、胃を守るためや肝臓を守るため、またビタミン剤なども処方されます。こういった予備的な薬はジェネリックでも全く問題はありません。このように薬を使い分けることが、確実性や安全性、経済性も考えると、必要なのかもしれません。