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イスラム国拘束問題 残念な進展

2015-01-28 10:09:28 | 時事
イスラム国による日本人人質事件は、一人が殺害されるとい残念な形で進展しました。
私はこのブログで、テロリストの要求に対しては、毅然たる態度で断固拒否すべきだと書きました。日本政府が迅速な行動をとらなかったから、一人を殺害したのか、それとももともとこういったシナリオだったのか分かりませんが、日本政府の行動によらず、2人のうち1人を殺してしまったような気がします。
2人の動画が配信され、この事件が明らかになりましたが、本当に身代金がほしいなら公表しない方が有利のような気がします。こういった方法が彼らのやり方かもしれません。

ここで一人が殺害され、身代金の要求から人質交換へと要求が変わりました。これはなかなか理解しにくいことです。イスラム国が解放を要求しているヨルダンの死刑囚は、自爆テロの実行犯で、爆破に失敗して逮捕されたということです。この女性は、テロ集団にとっていわば捨て駒であり、人質交換までして奪還するほどの価値があるとは思えません。現地の指導者とかいうならば、それなりの利点がありますが、なんで自爆テロ実行犯なのかという気がします。
これはイスラム国が、要求を通すことが目的ではないといわざるを得ません。

そうすると、この一連のイスラム国の行動は、単なる組織の自己PRなどではないのでしょうか。特に日本やヨルダンをターゲットにしたわけではなく、たまたま拘束した人の中に日本人がいたから使った程度でしょう。その点日本国内でこれほど大きく取り上げ、イスラム国の歴史から現在のシリア・イラクの問題点を大きく報道していることで、イスラム国の目的は達成されたといえます。したがって、イスラム国の要求を飲んだとして、人質が解放されるかは疑問かもしれません。

しかし日本政府も、何もしていないでは、国民から多くの批判が出るはずです。現在ヨルダンを巻き込んで、交渉しようとしているようですが、迅速な行動にはなりそうもありません。
ヨルダンにしてみれば、自国の犯罪者を開放して、日本という友好国とはいえ他国民を助けるのは割に合わない行動と言えます。

これからどんな展開になるかは、全く予測できませんが、日本はすでにイスラム国の挑発に乗ってしまっています。たぶん日本政府が何かをすれば、イスラム国の思惑を助けるだけのような気がします。人質の解放を願ってはいますが、このまま時間がたつだけのような気もします。