ごっとさんのブログ

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ポリ袋食べるガの幼虫発見

2017-05-04 10:51:05 | 自然
英国ケンブリッジ大学の研究グループが、ふだんは釣り餌として養殖されているガの幼虫が、耐久性の高いプラスチックを食べることを発見したと発表しました。

世界的な問題となっているレジ袋などのプラスチックごみによる環境問題への対策に、この幼虫が一助となる可能性があるようです。

この幼虫は「ハチノスツヅリガ」というガの幼虫で、釣り餌としてはブドウムシ、ペット(爬虫類)などの餌としてはハニーワームと呼ばれています。もともとミツバチの巣を形作る蜜蝋を食べて育つため、有機化合物を分解する能力が高いようです。

蜜蝋というのはおよそ30%がモノエステルという物質で、いわゆるワックスである炭化水素なども多く、プラスチックと非常に似た構造を持っているものです。いわゆるレジ袋としては、ポリ不飽和炭化水素であるポリ袋や、ポリ塩化ビニルであるビニール袋と呼ばれていますが、確かに蜜蝋とは構造が類似しているのかもしれません。

余談ですが最近はスーパーなどでレジ袋を使わず、マイバッグの使用を推奨しているようです。私の家では猫のトイレの始末などにレジ袋が必須ですので、なるべく多く袋をもらってくるようにしています。しかしあるスーパーはレジ袋代として10円という額を取られてしまいます。ここだけはばかばかしい気がするので、マイバスケットを買って(返すと代金が戻ってくるようですので、借りているようです)使っています。

しかしここまでしてレジ袋を削減する意味があるのか、不思議に思っています。マイバッグになることで万引きなどの被害も増えているようですので、スーパーにとってもメリットは少ない気がします。地球環境保護などという名目があると、ほとんど意味がなくてもそれに貢献するという満足感があるのかもしれません。

研究グループの一人が、幼虫がわいてしまった蜂の巣をポリ袋に入れておいたところ、多くが穴をあけてそとに這いだしているのに気付き、これが研究のきっかけになったとしています。

研究では幼虫数百匹をレジ袋の上にのせて実験を行いました。40分後には複数の穴を確認でき、さらに12時間後には92ミリグラムが食べられ、このスピードは真菌などの微生物より格段に速いようです。化学分析の結果、幼虫の体内にはポリエチレンがエチレングリコールに分解されていたようです。

こういった幼虫を使ってプラスチックを分解させる方法は現実的ではないが、こういった分解酵素の応用などに期待できるとしています。