ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

記憶力を高める習慣

2020-11-04 10:23:20 | その他
人の名前が出てこないとか、簡単な漢字が出てこないといった経験はある程度歳を取るとやむを得ないのかもしれません。

記憶力や認知力に多少の変化を感じたとしても、それほど心配する必要はないようです。こういった変化は歳を重ねることで生じる正常な現象といえます。

こういった記憶と老化の研究は非常に多くの研究機関で行われており、マルチタスクや処理スピードなど認知スキルの多くは30歳前後にピークを迎え、その後年齢とともに微妙に低下していく傾向があるようです。

しかしこの傾向は意識して回避したり、脳を鍛えなおすこともできるとされてきました。喉まで出かかっているのに思い出せない俳優の名前も、インターネットを使えば簡単に判明しますが、ネットに頼ってばかりいると「デジタル健忘症」と呼ばれる現代病を促進してしまいます。

これはデジタルデバイスに頼って情報を集める癖がつくことで、自分で情報を覚えておく必要がないと脳が判断してしまう現象です。多くの現代人が、スマホなしでは家族や職場にすら電話することが困難になっている事実が、ある調査で明らかになっています。

新たなことを学習して後からそれを思い出すとき、脳では海馬と前頭前野(前頭前皮質)と呼ばれる、記憶と密接に関連する領域が活性化します。しかし思い出すときにスマホやネットといった外部からの情報に頼ることで、脳のこの領域が退化してしまう場合があると説明されます。

身体を動かして血の巡りを良くすれば、脳は活性化するといわれています。血液には脳の活動に必要な酸素と栄養素が含まれており、運動にはタンパク質合成を活発化する作用もあるようです。

イリノイ大学の研究者は、55歳から80歳までの成人120人をふたつのグループに分け、週に3日それぞれ早歩き、もしくはストレッチを40分間行うという研究を実施しました。

その1年後、早歩きのグループはストレッチのグループに比べて、脳の記憶中枢(海馬)が2%大きくなっていることが判明しました。この差はわずかに感じますが、同じ期間老化によって自然に脳が収縮する割合を考えれば、実質的には十分な回復具合といえるようです。

また2019年に行われた小規模な研究では、30分間エアロバイクをこいだ場合、何もしなかった場合と比べて、名前を思い出す能力が向上したという期待の持てる結果が出ています。

その他社会的に孤立した状況も、脳の健康を損なう恐れがあり、ストレスが記憶力を低下させる炎症を引き起こすというような結果も出ているようです。

結局適度な運動をすればよいようですが、記憶力の低下は老化のひとつとして受け入れてもよさそうな気がします。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿