こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

ピロリの秋 : 第9回目 KajaGooGoo「TooShy」 (シングル) '83

2005-11-09 12:17:01 | 音楽帳
正直、このカジャグーグーを出すことをためらってはいたが、秋と言えば、やはり'80年代のイギリスのアダ花として、どうしても手が伸びてしまう1枚、「Too Shy」だ。気恥ずかしくても、良い音楽には変わりは無い。
カルチャークラブ、DuranDuran、トンプソンツインズなどと並んで、'80年代を代表するニューウェイヴを出生とするポップなバンドであるカジャグーグー。ファーストアルバムを出し、この「TooShy」と「HungOnNow」がヒットした後、リーダーのリマールがいきなり仲間ともめて抜け、いきなり抜け殻になって衰退したカジャグーグー。同時期、ニック・ヘイワードが抜けたヘアカット100も思い出す。
短期間でも輝いていたこれらのイギリスのバンドは、今の日本のようにマーケティングのバックアップをしっかりした長期政権でがっぽりカネもうけするしょうもないアイドルやバンドと違って、花火のように美しい。

この曲は、12インチバージョン、またその他のバージョンまで揃える程に好きな1枚である。
アイドル的なルックス、登場の仕方、とは不一致にして、音楽はしっかりしていた。

ポップでありながらニューウェイヴの雰囲気も満たしていた音で、よく幸宏のオールナイトニッポンでかかっていた。
(今思うとイギリスとのパイプがYMOの中で一番あったのは幸宏だったんだなということがわかる。)

ただ彼らのファーストアルバムは、アルバムという大一番としては、不満足な出来の曲もあり、やや散漫な印象はぬぐえなかったが、この「TooShy」と「HungOnNow」の2枚のシングルで、彼らの価値は十二分にあると思うし、ちゃんと音楽の流れの中で消えずに残るであろう。
どこかのくだらない日本のアイドルやバンドとは違って、今もKajaGooGooは輝き続けている。
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ピロリの秋 : 第8回目 The Cure「The Love Cats」 (シングル) '83

2005-11-09 00:34:07 | 音楽帳
この曲を、最初に聴いたのは'83年11月8日の「高橋幸宏のオールナイトニッポン」だった。
幸宏のオールナイトでは、毎週、トシ矢嶋さんがセレクトした、イギリスの最新ニューウェイブのレコードを紹介してくれていた。その中の1枚。

私が、キュアーの曲を初めて聴いたのは、実はこの曲なのだった。
ジャケットやキュアー自身の写真、アルバムレビューはそれまでも見ていて、いつかはちゃんと聴かねば、とは思いながら、この'83の出会いになってしまった。

ねじくれながらも実にポップでキャッチーな曲で、1回聴いて、すぐ覚えた不思議な曲だった。
孤独で風変わりな青年が、1人、森の中の家で、唯一話し相手のネコと暮らしながら、妄想のように唄う、なんて様が浮かぶような曲に聞こえる。

のちになって、この曲がキュアーの中でも、イメージはともかく、ポップであること自体、実は珍しく特別な事を知るが。

途中に入る人の猫の声真似や「あえてウッドべースです」というべースの音、「猫踏んじゃった」的なピアノのフレーズが曲の輪郭を面白く作っている。

当時、この曲を含め、ポップな何曲かを入れた「日本人の囁き」という編集アルバムが出たが、ひょっとするとこれが一番日本で売れたキュアーのアルバムなんではないだろうか?

この曲を聴くと、'83秋、幸宏&故・景山民夫さん&スーパーエキセントリックシアターの毎週あたたかい笑いの絶えないオールナイトニッポンを思い出す。

コメント (2)
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