
クリストファー・クロスのデビューシングル「風立ちぬ」に続く2枚目の「セイリング」。
ウエスト・コースト・サウンドがイーグルスの事実上解散に向かう中、自分はその類の音楽に夢中だった。
中学生1年生だった。
そんな中、クリストファー・クロスの登場にワクワクした。
彼の天性のような美しい声とメロディアスなサウンドに、即コロッと逝った。
当時、東京12チャンネルで夕方から洋楽等を紹介する番組があった。
間に挟まれたパイオニアのCMに高中正義が出て、彼がナマで弾く「ブルー・ラグーン」のカッコヨサも衝撃的だった。
オールバックでヒゲをはやし、とんがった眼をした高中正義の風体の恐さと、彼の弾く誰にも真似出来ないようなテクニックとメロディにイチコロだった。

その番組で、クリストファー・クロスのライヴを見て、なおさら惹きつけられた。
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ロッド・スチュアートにも「セイリング」という曲があるが、まるで演歌か歌謡曲のようなオナミダ頂戴のようで好きになれなかった。
それとは比較にならない美しい曲、クリストファー・クロスの「セイリング」。
穏やかで静かな流れ、夜を進む曳航の風の匂いと空気に応じる皮膚感覚、そんなものがこの曲には包含されている。

【ジャケットの絵も素晴らしく、曲と見事なまでにマッチングしている。】
この手の洋楽に夢中だった後、テクノの革命の嵐に自分の関心は移って行ってしまったが、最近数年、この「セイリング」はやはり素晴らしい名曲だなあ、と思って、夏が近づく夜には好んで聴く。
2011年の今でも、クリストファー・クロスの「セイリング」は、古さを感じさせない名曲である。
■クリストファー・クロス 「セイリング」■
楽園までは遠くないはずだよ 少なくとも僕にとってはね
風がちゃんと吹いてくれれば 海を渡ってゆける
心を休めることができる 奇跡を起こす帆掛け船だよ
様子を見てみようよ 僕を信じて
永遠の島へは遠くないんだよ 嘘をつく理由なんてないよ
風がちゃんと吹いてくれれば 喜びが見つかるよ
もう一度無邪気になれる 奇跡を起こす帆掛け船だよ
もっと様子を見ていようよ 僕を信じて
海を渡ってゆく 僕を運んでいって
まだ聞いたことのないところへ
風と夢が僕を運んでくれる もうすぐ自由になれるんだ
夢見ること それが最高だよ
海を渡っていると 全ては幻想の中へ
全ての言葉はひとつになってゆく 信じてくれないのかな
もとの自分に戻ろうよ 僕はそうするつもりだよ
ちゃんと風が吹いてくれれば 海を渡ってゆける
心を休ませることができる 奇跡を起こす帆掛け船だから
このまま様子を見てみようよ 僕を信じて
(FC2ブログ http://hitheband.blog118.fc2.com より引用)