11月1日に赤城大沼のワカサギに含まれる放射性物質の検査結果(採捕日は10月27/28日)が発表されました。
ある程度予測はしていたのですが暫定基準値を超える結果で、採捕自粛の要請は継続されることとなりました。そして上毛新聞によると、知事から「放射性物質を除去へ原因特定」を関係部署へ指示されたそうです。
さて、今回の数値と前回の数値を比べてみると、あることが分かります。それはセシウム134とセシウム137の割合の変化です。
最初に暫定基準値超えが検出された8月29日の結果には分けた数値は出ていないので、2回目の9月12日と今回の11月1日の数値を比べてみました(下の表)。見て分かると思いますが、3回目はセシウム134の割合が減って相対的にセシウム137が増えています。
これは物理学的な減少数値であることを示しています。
生き物に取り込まれた放射性物質が代謝や排泄で半減していく期間を「生物学的半減期」と言いますが、その日数はセシウム134で100~200日、セシウム137で70日と言われていますから、この説を信用すると一回だけの汚染ならセシウム134の割合が多くなるとともに総量も大きく減少するはずなので、赤城大沼では食物連鎖による放射性物質の補充が続いていると考えられるのです。(「暫定基準値を超えた檜原湖では、その後は下がったのだから赤城も大丈夫だよ!」という方も多かったのですが、信用できる筋からの話では「檜原湖の採捕は、最初が浅瀬の定置網、その後は深場で刺し網」とのことなので、採捕場所と魚の世代の違いがあるようです。)
ですから、湖底の泥にどのくらいの量が含まれているのか、餌となるどの生き物がたくさん濃縮するのか、どのような食物連鎖によって生物濃縮されたのか、どのような除染をすれば効率的なのか、また除染は出来るのかどうか、○○日と言われている生物学的半減期は正確には何日なのか・・・調べるべき事は沢山ありますし、データの長期間にわたった蓄積も必要となるでしょう。
このためには行政の関係部署だけでなく、大学や産業界、釣り人など産学官&民の共同・協力体制が必要なのだと思いますが・・・。
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