確か昨年も今頃にクサギの花のことを書いたと思うのだけど・・・よっぽどネタがないわけではなくて後期から始まる樹木学のおさらいなのです!
クサギの花は虫が受粉を助ける虫媒花なのですが、クサギの花をよく見ると雄しべが上を向いているときには雌しべが下を向いて垂れ下がっています。この時期を雄性期と呼びます。
そして雄しべが花粉を出し終わって垂れ下がると雌しべが起き上がってくるのです。この時期を雌性期と呼んでいます。
この現象は同じ花での交配(同花受粉)を行わないことによって、遺伝子の多様性維持や近交弱勢(近親交配による劣性遺伝を繰り返すこと)を防ぐのだと言われています。
だけど、同じ株の他の花からの受粉(隣花受粉)があるのだから、あまり効果はないですよね。まぁ、他の株からの受粉(他花受粉)の機会が増えることは増えますね・・・
さらにクサギの花は一斉に開花するのではなく一つの株でも蕾~満開までいろいろな段階があるのです。下の写真は苞に包まれているもの(右)と、苞から蕾の部分が出てきたもの(中央と左)です。
植物は、よく観察するといろいろな仕組みが隠されていて飽きることがありませんね!
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樹に咲く花―合弁花・単子葉・裸子植物 (山渓ハンディ図鑑) |
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