山麓から見上げた翠巒の榛名山と青空、そして真っ白な雲・・・
こんな夏空に似合うものは何と言ってもこの花ですね!
お盆のころに似合うサルスベリの花ですが、別名が百日紅で、名前のとおり花期が長く百日近く咲き続けます。花の色は赤色のほか、ピンクや白もあります。
花のつくりは複雑で、花弁は6個あり柄の長いうちわ型で先端の円形部分は波打ってフリルになっています。開花当初は花弁と雌しべだけが出ていて雄しべはまだ開いていません。
そして全部開ききると葯の黄色い多数の雄しべが目立ちます。
よく見ると、その外側にも6個の長い雄しべがあります。この葯の色は黒紫色をしています。
随分と複雑な構造ですが・・・フリル付の綺麗な色の花と雄しべの目立つ黄色で虫をおびき寄せているのです。黄色い雄しべは虫たちに食べられても問題はなく、その外側の湾曲した目立たない雄しべの花粉が、蜜をを吸ったり花粉を食べに来た虫に付いて、さらに内側にある湾曲した雌しべに受粉する仕組みになっているのです。
綺麗な花、目立つ雄しべの黄色は虫を誘き寄せる道具だったのですね・・・これも樹木学で説明してみようかな(授業の頃まで咲いていたらだけど・・・)
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樹に咲く花―離弁花〈2〉 (山渓ハンディ図鑑) | |
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