クヌギの堅果を撮影していたら茶褐色の虫えい(虫こぶ)が葉に付いているのに気が付きました。クヌギハマルタマフシのようですが、これらナラ類に出現するタマバチ類の虫えい(虫こぶ)には単性世代と両性世代を交互に繰り返す「年2世代・世代交代型」というタマバチの生活型の中では最も複雑な生活史を持っているものがあります。このようなタマバチの虫えい(虫こぶ)の出来る場所や形、成虫などはまるっきり違っていて別の種類として取り扱われることが多かったようです。
クヌギハマルタマフシは単性世代のクヌギハマルタマバチによって作られた茶褐色で球形の虫えい(虫こぶ)です。表面はやや滑らかですが小さな突起が散在しています。
虫えい(虫こぶ)は6月上旬から出現を始め9月下旬まで見られるようです。成熟した虫えい(虫こぶ)は順次落下して10月頃に蛹化し、11月に羽化、12月頃まで花芽に産卵するそうです。
産卵された花芽には4月中・下旬にクヌギハナコケタマフシ(形成主:クヌギハナコケタマバチ)と言う虫えい(虫こぶ)が作られ、5月上旬までには成虫が出現し、クヌギの葉に産卵するのだそうです。これが成長してクヌギハマルタマフシになって行くのです。(何とも複雑な生活史ですね・・・)
1535話目です。何時もご支援ありがとうございます。の文字またはバナーをポチッと一押しお願いします。
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