昨日は愕然とした事件があった。40年通い詰めた床屋さんが閉店していたのである。
約一月ぶりで訪れた時に認識した。
新潟駅のとあるビルの一室を間借りして営業していた店である。この店のオーナーは小生の小中学校時代の同級生である。
鉄のシャッター扉に一枚の紙が貼ってあった。お知らせ文である。
「長らく営業させていただきましたが、1月末を持って閉店いたしました。長いご利用ありがとうございました。店主」とあった。これだけである。1月末に利用した時、雇われ店長(20年位つきあいがある)は一切閉店の話もなかった。
こんなつきあいだったのかと愕然とした。いつも調髪していただくとき正味1時間、雑談を交わす。長い付き合いだった筈だ。40年の付き合い。閉店前にそのような話は一切無かった。なんとも淋しい気持ちになった。
営業不振か、オーナーの年齢による撤退か。理由も聞けなかった。確かに、予約制も取らず、フリーの来店客を待つ経営スタイルであった。特に混むこともなく、大抵待たずに整髪できた。店長1名で対応する店であった。他の店のやりかたを知らずして40年経過した。
近所の別の知人の理髪店に初めて行ってみた。日常的に散歩道で挨拶を交わす方の店だ。
丁寧な整髪に驚いた。髭剃り、顔のマッサージ。料金も安く、従来の店の整髪スタイルと大分異なる印象だった。店は変わったが、満足できる整髪ができることを確信できた。
40年のつきあい。そう思うのは自分だけ。だったということか。少し寂しい気持ちだけ残った。