旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

瀬戸内下見~鞆の浦

2021-03-08 20:56:26 | 国内
坂本龍馬も見た常夜灯が今もそのまま。

鞆の浦は小さな港町だが日本史に時々現れる。

↑いろは丸の展示館がある※こちら福山市のサイト
龍馬が鞆の浦にやってきたのは、海援隊の荷を運んでいた「いろは丸」が紀州藩の船と衝突して沈没した場所に近かったから。賠償交渉にやってきていたのだ。※この話は4月19日からの本番旅でゆっくり

↑あれは復元「いろは丸」?イギリス製の蒸気船ながら三本マストもあったという

いえいえ、これは対岸の「仙酔島(仙人が酔うほどすばらしい)」への渡し船として建造された「平成いろは丸」でした(^.^)似せてつくられているけれどよく見ると現代の船です。

↑これもすぐ向かいに見える弁天島

常夜灯のある港からすぐの屋敷↓

↑大田家住宅が「七卿落遺跡」となっている。※こちらも福山市のサイトにて解説


高台にある寺は朝鮮通信使の宿としても使われていた福禅寺。
「 対潮楼」と呼ばれ、弁天島を正面にした絶景が楽しめる場所だそうな。

朝鮮通信使が讃えた景色、四月の本番旅で行くかはお天気次第ですね。

大河ドラマ「麒麟が来る」で、足利義昭が滞在していた場所はどこだったんだろう?

砦があったという丘の上に今は博物館の建物が建っている↑

周囲に残る(一部は復元されたのだろう)石垣

足利義昭はここにあった屋敷に滞在していたのだ。

↑同じ場所に出来た博物館で↑特集展示が行われている
↑ゆるキャラになっているのですね(^.^)足利義昭殿


目の前からは義昭も見ていただろう瀬戸内の景色。


四月の本番旅、鞆の浦のおもしろさを知っていただけるお話、きけますように(^.^)


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瀬戸内下見~因島、尾道

2021-03-04 21:19:35 | 国内
因島は村上水軍の一大拠点だった。

丘の上の城は博物館。もともと城があった場所ではないが、今は水軍ゆかりのものが集められている。

ふもとにある郷土資料館には

ナウマンゾウの時代から昭和に石炭を運んだ船まで、多様な歴史を展示している。

博物館のすぐとなりは村上水軍の菩提寺「金蓮寺」

個性的で大きな仁王像が二体こちらを見ていた↑

尾道市内へもどり商店街を歩く

↑かつての「商業会議所」の二階にはむかしのままの会議場が残されていた↓

尾道はかつての海沿いに三つのアーケード商店街が細長く続いている。

一角にある「林芙美子記念館」は近くの商店のみなさんでボランティアガイドをしておられる。

これがなかなか興味深かった。

夕食は改装してモダンになった「高原誠吉食堂」

膝をおらずに、それでいて日本的な落ち着きを感じさせてくれる空間

料理もすばらしかった(^.^)

4月19日からの本番でも使いたかったが夕食はベラビスタが待っている。
悩んだ末に、おねがいしてランチの弁当をつくっていただけることになった。
これも地元の繋がりあってのこと(^.^)感謝!

↓マンガ「沈黙の艦隊」で有名なかわぐちかいじさんは尾道の出身でこの店にもこられるのだそうだ。

明日もまだまだ下見が続きます(^.^)

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瀬戸内因島下見~白滝山

2021-03-02 23:08:03 | 国内
江戸時代後期、この山頂に石像で極楽を出現させようとした柏原伝六がいた。

五百羅漢、いやそれ以上。七百体近い石像群がひろがっている。



釈迦三尊像をのせた基壇は、インカの石垣を思わせる複雑な石組みにおどろかされる。
地震の多い日本で、二百年も崩れない基壇を残せている技術。

江戸後期の1827年(文政十年)、柏原伝六は自らを観音の生まれ変わりと悟るに至り、彼を信仰する者たちと共に白滝山に集まった。

信徒は兵庫や鳥取にまで広がり、一万人を超えたとされてる。
※柏原林造氏の労作「ふるさとアルバム重井」の記述より 以下も同様
↑上の写真で釈迦三尊像よりも高い位置に後姿に坐しているのが伝六本人↓となりは妻

左の空いた場所には後継者の息子が坐すはずだったがそうはならなかった。

広島藩が「一揆をくわだてているのではないか?」と疑い、伝六を捕え、牢から出ることはできたが直後に急死してしまったから。
何があったのか、ほんとうのことはわかっていない。

伝六亡き後も石像をつくりつづけたのは↑柏原林造↑これは本人の似姿だとされている。
尾道から八人の石工を連れてきて、まずは大石に名刺代わりの作品を刻ませた↓
↓「多宝塔」と呼ばれるそれ

それぞれの石工の名前も

佛の下に刻まれている

讀みにくいけれどちゃんと誰だかわかっているのだそうだ。

「多宝塔」は、今は裏道のようになっている↑この参道をのぼってきてはじめて目に入る場所にある。
もともとここにあった花崗岩だから、この位置を基準にして道が引かれたことになる。

多宝塔の別面には不動明王↑これは吉野で観た蔵王大権現と同じく、仏教到来以前から日本にあった修験道で敬われた神像とおなじ姿をしているようにみえた。

多宝塔から境内の端の方に歩いていくと↑こんな船の舳先のような石がある↑
こちらも自然石でもとからここにあったもの

↑先端に刻まれた顏はどうも日本人的ではなく、欧米人の船の先端にあったものを真似た?
うーむわかりません。

さらに、その後ろにある佛の、向かって右上には十字架のような文様が刻まれている↑
これをもって、伝六がはじめた「一観教」なるものは、仏教・神道・道教に加えて耶蘇教(キリスト教)までもとりいれていたと解説する本があるが、これはかなり疑問。
十字架に見えるのは法具のひとつだろう。

この石の上には三体の天狗↑

↑天狗は修験道の行者とむすびつけられるから理解しやすい↑

観音堂↑現在のものは大正年間に建てられているが、瓦は昔の建物のモノも多く再利用されている。
「瓦職人さんが驚くような骨董瓦なんだそうですよ」と、堂守の峰松さん。
峰松という家は柏原伝六の信者にあって、いまでも子孫が護っている。



興味深い事々がたくさんありすぎて整理しきれていません。
4月19日からの本番旅にて、またとりあげるようにいたします^^;

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奈良下見~長谷寺

2021-03-01 19:04:22 | 国内
七世紀、近江高島(琵琶湖の北西岸)に巨木が流れ出た。
流れ着いた村々で災いをなし、村々を移動させられて百年が経った。聖武天皇が勅命をもって巨木で観音を刻ませ、この地の大岩の上に安置した。

身長十メートルを超えるお姿が暗闇から現れ↑見下ろす眼光にうたれる気がするではないか。
※何度も火事で焼けて、現在のものは江戸時代に製作されたものだが、内部にはかつての燃え残りが納められているという。

清水寺と同じような広々とした舞台がある。
舞台から建物にはいってすぐの場所も広々としている↓

かつて(平安時代から江戸時代まで)はここで寝ていた。
え?それって?2019年に「新・美の巨人たち」を見ていてはじめて知ったのだが、
昔はお参りにくるとそこで眠って、夢でお告げをうけるのが定番だったのだそうだ。
身分のある人・お金持ちは雑魚寝ではなく、お金をはらって個室を借りた。

↑この角の部屋がその名残↑
さらに内陣には(撮影できなかったが)もっと部屋があるようだった。

長谷寺には今でも十名ほどの修行僧がいる。

見学しているときにも、観光客とははっきり違うジャージ姿の若者?が祈りながら内陣をまわっていた。
正面にくるたびにこうべをたれ、時に地面に額づいている姿はさながら別世界に生きている人だった。

「時々二年間のお勤めを全うできなくて寺を出てゆくひともあるのですが、その時はこちらの門を使います」↓

↑「破門、ですね(笑)」※内側からみたところ

↑こちらは正面の門↑これにむかって右手にひっそりと「破門」がある。

長谷寺の見ものはこの門をはいってすぐにはじまる長い石段↑
三つのパートに分かれていて、最初は「過去」をあらわすというゆるい高さ。

次が「現在」の階段↑

階段に沿ってきれいな溝が流れ、その先によく丹精されたぼたんが咲きはじめていた。
「未来」をあらわす第三のパートだけが江戸時代からのオリジナル。

十七世紀からの数百年が、丸くなった手すりにも感じられる。

登りきると、本堂の正面ではなく真横に出る↓そこに鐘楼があって↓
毎日正午に鳴らされるのだそうだ。

この急なはしご階段で修行僧上にあがって突く。

大和四寺=安部文珠院、岡寺、室生寺、長谷寺が数年前からタッグを組んで「観光から信仰へ」を合言葉に見学とお参りのツアーをはじめている。それに参加してお参りの白い紙衣を買うと、四寺の御朱印が押されているというサービスをしている。

***

階段を下りて「破門」の手前にはる宝塔をよくみてみると「道明上人の廟」と書かれている。
十一面観音が奉納される以前、天武天皇のために佛の物語を画いた銅版をここに納めた、寺の開祖であった。
※こちらにその銅版の写真があります。「新・美の巨人たち」の放送ではとりあげていなかったのは残念なことでした。

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