Remains of The Accidents

アクシデンツなページ

【読了】 利休にたずねよ 山本兼一

2011年05月15日 | 読書

主人公/千利休は秀吉に命じられて切腹する
小説は、この切腹の日から時間を逆回しにして展開する
利休の美学が、儚い恋により開眼し
儚い恋の美学ゆえに、秀吉を許せず死に至る

父に美学はわからないので、茶の湯の世界など
さらさら自分の銀河の外側の話のように思えるが
高麗の、高貴な美人との恋・・・・とされると
評判の韓流アイドル系を思い出し、利休居士も
なかなかやるのだなと大きく勘違いしてしまう

いずれにせよ
前回読了した「竜馬」の時代もひどいが、この戦国末期の
描写でも、平然と腹を切らせ、首を刎ねる

人ひとりの命の軽さに腹が立つ

ウチの王子様も適齢になり戦隊モノとヒーローものにご執心で
あるが、一緒にテレビやビデオをみていて少し感じるのは
少しずつ言葉が過激になっていること
父の時代の「ぶっ飛ばせ」(実は意味不明)から「ブッ殺す!」など
キツい言葉に変遷しているように感じる
最近は、ふざけて父に飛びかかってくるときも平然と
「ぶっ殺してやるっ!」と叫びながらやってくる
いつか本当にぶっ殺されないように、慈愛とともに育てたいものだ

アンパンマンでは作者のアイデンティティによる制限があるのか
悪者も「ばいばいきーん」と懲らしめられ、何度も復活するのだが
戦隊シリーズになると最後に爆破しないと気がすまない

ちなみに、幕末のヒーロー/坂本竜馬は、「(司馬の設定では)免許皆伝の
腕前をもち、拳銃を常備していたものの、最後まで「人」を殺していない」と
いうところが隠れた主題となっていた

関連グッズ販売のために、説明のつかない意味不明の設定で
「海賊」までヒーローにしだして「宇宙一のお宝」などと云うまえに
製作側もあまり手を抜かずに、もそっと夢のある設定、科学につながる
設定を考えてほしいものだな




コメント
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