6日から帰省していた
また、例によってずいぶんお世話になって帰ってきた
我がまま放題させていただくのはいつものとおりで
悪い印象を積み増すばかりになってしまう
恐縮の極みではあるが深謝することしかてきない
帰省中に読んでしまおうと持参した単行本であったが
1日目に読了してしまった
津波による人生の改編については言葉がないが
発刊時期からして昨年の災害をモティーフにしたものではない
ただ、夫婦というものが多分に疎遠な関係であることだけが
印象に残った
一緒になったという事実、子供を作ったという事実も
存外、時間とともに薄れていく幻影のようなものかも知れない
しかしながら、主人公である殺人者にとって他に行くところもなく
殺人者と知る妻も他に選ぶ道もないことで元の生活に戻っていく
最終章での帰着は、存外現実感の高いものと感じられたが
妻女の立場を強くしてしまったのは反省点としても、既に「穢い」ものと
して扱われだした我が家ではいったいどうなるものだろうかと
ふと考えた
「色不異空 空不異色 色即是空 空即是色」
(体は幻のように実体のないものであり、実体がないものが
体としてあるように見えているのです)と