Simon & Garfunkel を聴きだしたのは高校に入ったころだった。
中3で同級生となったY君とともに地元の高校に合格して、ご褒美にオーディオを買って
もらったころだと思う。
自分が何かで彼らの曲を聴いて彼らのLPレコードがほしくなり、Y君をそそのかして
1枚買わせたはずだ。
その後、Y君がそのアルバムをどれほど聴いたのかは知らないが、心地よいハーモニーは
好んでくれたようで、後には一緒に大阪球場(当時)にコンサートを聴きに行った。
大学に入っても自分は彼ら、あるいはそれぞれソロのものを好んで聴いていた。
帰国子女だった友人からは「渋いねぇ60年代か?」と少しバカにされたが、韻のきいた
歌詞と、アコースティックなギター、心地よいハーモニーは聴いても聴いても飽きない。
もともと中学生のころから「詩」や「短歌」に傾倒していたので、美しい韻が並ぶと
知らずのうちに目を閉じてしまうほどだ。
将来について漠然と不安を持っていながら、それでも日々楽しく過ごしていた。
授業が終わり、部活に赴き、毎日々々飽きもせずにくだらない話をし続けていた。
皆と別れて自宅で一人になると、自分はどこからきてどこに行くのかなどと意味なく
考えては苦しい夜を迎えていた。
勉強ができるわけでもなく、運動ができるわけでもない。
モテるわけでもないけれど、だれかれから告白されて付き合うことにもなった。
何がよくて何が悪いのか、わからないまま仕事について、できないままにもう定年退職。
人生は海の上、止まっていることだけはできない。
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