紅葉で込み合う前に嵯峨野にでかけてみた
高校一年の年末になぜか旅行に行きたくなった
誰からともなく京都に行こうかという話が出て
確か明石駅の本屋か明石銀座の木村書店で小さなガイドブックを買った
当日までの何週間か、そのガイドブックを眺めては心を飛ばしていた
結果的には、京都駅から清水寺までバスで行き、そこから知恩院、平安神宮、哲学の道
銀閣寺と歩いて、最後に北野天満宮にお参りした
その時、時間があれば嵯峨野まで欲張ろうとしていた
ガイドブックに載っていた嵯峨野はどことなくはかない風情でその頃の自分を誘ったのだが、ついぞ嵯峨野に行くことはないままに何十年も経ってしまった
昨日、母を見舞って少し明るい話だったので
なんだか少し安心して散歩方々出かけることにした
特に下調べもせず、ただ地図を眺めていて嵐山から化野念仏寺まで歩いてみようかと考えた
そのガイドブックに載っていた念仏寺の記事、落柿舎の壁にかかった蓑など鮮明に蘇ってきた
あの本はおそらく自宅の物置にそのまま置いてあるだろう
母を看護する兄が「あの家もいつまでいるかわからんから、整理せんとあかん」と云っていた
母がいなくなるとあの家も処分することになる
化野の苔むした無縁仏を眺めながら、結局我々はどこからきて、どこにいくのだろうかといらぬことまで考えてしまった
結局、念仏寺から大覚寺を経てもう一度嵐山まで
初秋の嵯峨野は人も少なくて散策するには最適な環境だった
途中、うちの姫さまにメールした
姫さまの受験が終わったら、ゆっくり連れていってあげたい
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