昨日の地方新聞に『レコード人気 若者に拡大』と言う記事が掲載されていましたので紹介します。
内容は、アナログレコードを聴く若者が増えていると言うものですが、その人気の要因が「ぬくもりのある音色」「おしゃれなジャケット」、そして「手頃な価格帯のプレーヤーが増えて来た」ためというものです。
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この記事を読んで私が感じた事を少し書きます。
「おしゃれなジャケット」は、なるほどと思います。私も同感です。
確かにCDなどのデジタル音源は、収納場所の制約も少なく扱い易いのですが、ジャケットに関しては、アナログレコードの30cm角の厚紙に比べると、存在感や見ごたえが無く、製作側の色々と趣向を凝らしたデザインであろうに残念です。
「ぬくもりのある音色」ですが、元の音源がアナログの場合は、確かにその様に思いますが、元音源がデジタル録音の場合はどうでしょうか? デジタル音源をレコード盤に刻み、それを針でトレースして聴く。音質的にはどの様な意味が有るのでしょうか?私には疑問です。それであれば、デジタル音源をハイレゾで聴いたほうが音質的には良いと思います。
「アナログ盤で新譜を出すアーティストも増え、若いファンにも人気」とありますが、これは単なる現代のトレンド(古くても新しい流れ)、スタイルが新鮮と捉えるべきなのでしょう。
再生機器のレコードプレーヤーのほうも、手軽に楽しめる1万円以下のローエンド品も販売されている様ですが、最近の低価格品を見ると、EQ内蔵、USBに保存が出来るものが有ります。確かに便利ですが、これもアナログをデジタルに変換し保存して聴く??? デジタル音源→レコードの溝に刻む→レコードプレーヤーでトレース→デジタルで保存→再生。老輩には理解が難しいです。
本来、アナログ・レコードをレコードプレーヤーで良い音で再生するには、デジタル再生よりは余程難しく、それなりに投資や知識が必要です。
ソースはアナログ録音した当時物(オリジナル盤に近いほど良い)が良く、レコードプレーヤーはそれなりの物が必要で、また音に影響するパーツ、要因も沢山あるので勉強が必要です。ターンテーブル、トーンアーム、カートリッジ。針圧調整など。
デジタル録音した新譜をレコード・プレーヤーで再生して、デジタル保存して聴くなど、本末転倒と思います。
しかし、これは、あくまで音質的に限った事で、これが現代のトレンドで格好良いと言われれば、それも良いでしょう。
今年も国内老舗オーディオブランドから相次いでレコード・プレーヤーの新製品が発表になっていますが、いずれもレコード全盛期の物から比べると、価格的にずいぶんと高くなっていますね。テクニクス「SL-1000R」、ヤマハ「GT-5000」、ラックスマン「PD-171」等々。