前回の6C33C-Bアンプの初段の電源の左右分離に続き、出力段の+B電源の左右分離も行ってみました。
変更前(オリジナル)の回路がこちら。
出力トランス(OPT)に供給するB電源は、左右(Lch、Rch)共通となっていました。
これを抵抗と電解コンデンサを使い、左右で簡単に分離してみました。
変更後の回路がこちらです。
抵抗には定番のDALE製NS-2Bの50Ω 3Wを、電解コンデンサには適当な容量/耐圧の物が無かったのでRUBY GOLD 220uF/350Vを使用しました。
このRUBY GOLDはフェンダーのギターアンプでも使われているそうです。知らなかった。
変更後のB電圧は9V低下して、217Vになりましたが仕方ありません。10%以内なので問題ないでしょう。
電解コンデンサは、大きい(φ25x49)のでラグ板を立てて固定しました。
電解コンデンサのグランド側は、出力段6C33Cのカソード抵抗のグランド側に落としました。
改造後の写真がこちらです。 右側の黒いコンデンサがRUBY GOLD。因みに、その下はWestCapのオイルコン。
なんとか空きスペースにぎりぎり収まりました。
改造後の音質変化は、案の定、期待通りに左右の音の分離が良くなったため、音像空間が広がり、部屋いっぱいに音が広がる様になりました。
さらに、220uFの電解コンデンサのお陰でしょうか、音が分厚くなり、低音が良く出る様になりました。
真空管アンプの設計本を読むと、この電源供給方法も定石らしいです。最初にEDさんに指導を頂いた内容の応用です。
私が手元に置いている本は、黒川 先生著作の
はじめての真空管アンプ―回路図の読み方がわかるクラフトオーディオ入門 300Bシングル&6CA7プッシュプルアンプ完全製作
です。私が購入したのは、随分と前ですが、最近になって読み直しています。
とても分かりやすく書いてあります。