オーディオや電気楽器(エレキ)をやっていると、どうしてもビンテージ部品(パーツ)とか往年のオーディオ全盛期の古い部品を使ってみたくなります。
そうした時の使用前の準備と注意事項を参考になればと思い書いてみました。
ご存じの方は読み飛ばして下さい。
<使用前の確認と準備>
1.古い部品なので足(リード)が酸化、腐食、汚れている物が多い。
リードは必ず研磨、クリーニングして使う。
汚れたままで半田付けすると半田がのり難いだけでなく、音質にも影響します。
無理矢理に半田付けしても、半田の中に酸化物や不純物が残ってしまいます。
私はクリーニングに、「銀磨きクロス」を使っています。
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このクロスを使って磨くと、クロスが真っ黒になり、汚れが落ちていることが良く分かります。
これでも汚れが取れない場合は、こちら↓を使い、その後、ポリマールクロスで仕上げます。
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クリーニングした後は、無水エタノールで洗浄すると完璧です。
リードや真空管の足がピカピカになります。
2.コンデンサは容量値を確認する。
古い部品は容量抜けしている物もあるので注意が必要です。
良心的な販売店ではチェックしている筈ですが、念のために確認しておくと安心です。
3.コンデンサの漏れ電流を確認する。
メガオーム・テスターがあれば良いのですが、少なくともテスターで絶縁抵抗値を確認しておいた方が良いです。
オイルペーパーコンデンサや電解コンデンサは特に注意。
最低でも100MΩは必要ですね。
4.フィルムコンデンサは、必ず巻き始め(内側)と巻き終わり(外側)があります。
それを見つけるためにはミリボルト・メーターが必要です。
巻き終わりをインピーダンスの低い方(例えば、プレート側)に接続すると誘導ノイズを受け難いそうです。
5.抵抗は抵抗値を確認する。
特にカーボン抵抗は経年変化で定格値よりも大きくなっています。
抵抗値、容量値を確認するには、私は「FLUKE107」を使用しています。
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安物のテスターは、電圧を測定するときに、入力インピーダンスが低くて正確に測れない事があります。
FLUKEなら安心です。このテスターはオートレンジ、オートパワーオフでもありますので使いやすいです。
少し高いですが、FLUKEなら買っておけば心配は無いです。
<注意事項>
製造から数十年も経っている物は、覚醒する(本来の音になる)まで時間が掛かりますので、使い始めてすぐに判断するのは危険です。ビンテージ部品は高価でも有りますので、すぐには諦めないように、気長く見守り、様子をみてあげてください。
100時間くらいは必要かも知れません。これは、コンデンサー、抵抗、真空管などどんな部品でも同様ですが、抵抗はコンデンサよりもエージングに時間が掛かる様な気がします。
また、部品交換する時は、古い半田は取り除き、新しい半田を使って半田付けします。
私の場合、半田にはケスター(KESTER)44を使ってます。