いよいよQobuz(コバズ)が日本でも公開となりました。
しかし我が家の現在稼働中のデジタル再生環境では残念なことに、往年の名機と評されるSONY製マルチビットDAC 『DAS-703ES』がサンプリング周波数48kHzまでしか対応していなく、これではQobuzのハイレゾ音源を生かせません。
一方で現在お休み中のES9018Sを搭載したDACでは384kHzでも対応可能で、しかもCOAXIAL入力(SPDIF)だけでなくUSB入力(USB Audio Class2.0)にも対応しています。
Qobuzのハイレゾ音質を生かすためには、ES9018 DACを約10年振りに再稼働するしかありません。
休止中の理由は、このDAC後段のオペアンプをMUSES8920に換装してから今一つ満足のいく音質ではない為とDAS-703ESを導入し交替させた為です。
そこでオペアンプを前回書いたBurr-Brown製のOPA1656に換装する事に。
SOPで搭載されているため、交換はちょっと面倒でしたが何とか出来ました。交換後がこちら。
写真では少し汚く見えますが、ショートやオープンは無く、無事に音出しが出来ました。
音質は期待通りで低域から高域までフラットで音抜けも良いです。
MUSES8920に比べてスッキリと見通しの良い音です。
これで使えそうです。Qobuz(コバズ)導入の準備が整いました。
私が考えるハイレゾで聴く目的は、高い周波数までの再生よりも、どちらかと言うと可聴帯域でのサンプリング数の向上。
アナログに近づけるべく分解能を高める事のアドバンテージが大きく、44.1kHzが96kHzとなる事で時間軸サンプリング数は約2倍。要するに同じ周波数の波形でも分解能は約2倍。そしてビット深度が16bitから24bitとなる事で同じ振幅波形でも分解能は1.5倍となります。
このES9018Sを使ったDACですが、10年以上前の製品にしては、良く出来ています。 内部は私が少々弄っています。
海外在住時に、メーカーの人が完成したばかりの製品を直接事務所まで持ってきてくれました。
内部を見ると、デジタル系とアナログ系が別トランスで分離、デジタル入力には外部ノイズを持ち込まない様にパルストランス受け、抵抗、コンデンサはチップ部品、一部スケルトン抵抗なども使われています。クロック Xtalも何種類載っているのでしょうね(写真で見ると5種類)。DSDにも対応しています。基板は4層?基板上にコンパクトに纏められています。
(電源周辺)
(回路部分)
入力はOPTICAL(TOSLINK)/COAXA(SPDIF)/ AES/USB、出力はアンバランス/バランス。
このDACを使わない手はないですね。
因みに先日発表されたDENONの最高級CDプレーヤーDCD-3000NEにもES9018K2Mが4基使われていますね。ES9038ではなく何故ES9018なのでしょうね。何か理由がある様に思います。参考までにES9018K2MとES9018Sの違いはES9018Sはチップサイズが4倍で8ch、ES9018K2Mは2chです。
しかし最終的に耳に届く音質を決めるのは、DAC ICそのものよりもDA変換後のオペアンプの影響が大きい様に思います。
実際にQobuz導入したレビューは次回。
さらにこのDACを再稼働したことで、新たな楽しみ方も生まれました。これについても後ほど。
デジタル音楽の楽しみ方が広がっていきます。