何故、こんな事を言うかというと、最近は気温も上がり、毎日27度くらいの日が続いている為か、レコードの溝が柔らかくなり、音に潤い、柔らかさが出てきた。レコードに刻まれた音が、なめらかにのびのびと余裕を持って歌っている様に感じます。
それぞれの楽器の音が良く踊っている感じさえもします。太鼓のはじけ具合、ベース音のはずみ具合、ボーカル、ギターの彩、潤い。
デジタルの世界ではあまり関係ないと思いますが、ことアナログは環境温度に大きく影響されます。
音の出口のスピーカーも、環境温度が高くなり動きが良くなっているのでしょう。
しかし一方で、電気部品でもとりわけ真空管やコンデンサには夏に向かって過酷な条件になってきています。
人間と同じで、アナログ機器も生き物ですね。
身体は動き易くなるけど、すぐに疲れてダウンしてしまう。程度な休息と給水が必要になってきます。
これを怠ると、生涯寿命に影響が出ます。身体にも機器にもいたわりが必要ですね。
ヘッドホンアンプのほうも、交換した抵抗のエージングが進み、益々良くなっています。
投資して抵抗を交換した成果が出てきた様に思います。
このヘッドホンアンプは、DAC内のヘッドホンアンプを改造して使用していますが、今やこのDAC部分は使わないので、今後はここを切り離して、ヘッドホンアンプ専用にしようかと考えています。
現在、DACはGURSTARD X10 (ES9018)を使って、PCMをリアルタイム変換してDopでDSD128再生が出来る環境にはしています。
しかし、最近ではアナログ・レコードを聴く比率が高くなっています。
(※この写真では、Shure V15 typeⅢのオリジナル針になっていますが、現在はJICO製のSAS針を使用中。音の情報量多いです。)
アナログ・レコードを聴き始めると、デジタルの音には、なかなか戻れないですね。
ここからは私の個人的な考えで恐縮ですが、
アナログこそ無限大のハイレゾでしょう。音が連続しています。デジタルとはリアル感が違います。
演奏者、アルバム制作者の一生懸命楽曲音作りした熱意が聴こえてきます。
しかしながら、アナログ・レコードと言っても、全てが良いわけではありません。
アナログ・レコードで良い物とは、もともとアナログで録音したもの、アナログマスターで、しかもオリジナルもの。
これが一番で、楽曲本来のありのままの音を楽しむ事が出来ます。
オリジナルというのは、マスター録音されたその国でプレスされたものという事です。
洋楽で、日本盤というものがありますが、これは、マスターテープをコピーして日本でプレスしたものが多いです。
マスターテープを日本に持ってきて、日本でプレスならまだしも、マスターのコピーはどうかと思います。
アナログの時代なので、コピーすれば、程度の差はあれど当然のごとく音質は低下します。
実際に聴き比べても、オリジナルと日本盤は、明らかに音の質が違う様に思えます。中には良いものもありますが。
オリジナルが入手出来ないなら、せめて海外US、UKでプレスしたものが良いですね。
一方で日本の演奏家、歌手のレコードは、そのままでやはり良いですね。
最近の新しいアルバムで、アナログレコードのブームに肖り、CDとアナログと両方発売されるものがありますが、これは意味がありません。
デジタルで録音されているものをアナログに戻しているだけです。
音質的にはしっかりとしたデジタル再生の環境が整っていないのなら意味があるかも知れませんが、最近の手ごろな価格でハイレゾが手に入るようになった今ではあまり意味ないでしょう。
ただ、外観的、雰囲気的に30cm盤、レコードジャケットを楽しむには価値があるかも知れませんね。
私の場合は、古い録音の洋楽レコードで、しかもオリジナルを求める様になってきました。
以前は、オリジナルが無く、日本版が手に入る場合は、まず日本盤を購入し、その後でオリジナルを探す様にしていましたが、最近ではオリジナル以外は買わない事が多くなってます。