改造しまくりの自慢のCDプレーヤーだが、まだ弄るところがあった!
きっかけは、先日購入したES9018 + XMOS DACが超低ジッターで高音質を実現している事と、DSD再生では、この私の自慢のCDプレーヤーが負けたからである。
このCDプレーヤーでも、まだ改善の余地があるのではと思い立った。
そして、クロックの更なる低ジッター化に乗り出した。この部分が一番変化が大きい事はわかっている。
既に良く知られていることだが、この部分は如何にしてジッターノイズを軽減するかが高音質を得るポイントである。
ジッターと音質の関係は、沢山の記事がウェブ上に掲載されている。
興味深かった記事を載せておきます。
http://www.itmedia.co.jp/keywords/edn_digital_audio.html
http://www.spatiality.jp/pcaudio-research/pcaudio-learning/pit-jitter-clock-jitter
今一度、私のCDプレーヤーに今まで施してきた低ジッター化を整理しておきます。
1.マスタークロックの安定化
16.9344MHzを「水晶発振子と発振用コンデンサから作ったクロック」から「低ジッター水晶発振器モジュール(電源回路付き)」に変更。
その電源はトランスの二次側から直接取りレギュレータで安定化。この電源回路も低ジッターに効果あり。
2.クロックのレベルシフター回路を追加。
クロックモジュールの出力が5Vのため3.3Vに電圧レベルダウンと波形整形。
3.サンプルレートコンバータ(SRC回路)のクロックを交換
実際には、このクロックがDAコンバータにも入るので特に重要。
実際の波形をモニターしながら、ダンピング抵抗を調整した。
今回は、この部分のクロックをさらに低ジッター化するために手をつけた。
クロック周波数は49.1520MHz。
1+2+3でこんな事に。
そして今回、さらにステップアップさせる為に、②の低ジッター化について、色々と調査した。
調査の結果、以下の案を候補が挙がってきた。
①ジッタクリーナー回路
SI5317を使ったfujiwaraさんのものが有名。
http://easyaudiokit.hobby-web.net/bekkan/JitterCleaner/jittercleaner.html
http://easyaudiokit.hobby-web.net/bekkan/DUALJC/dualjc.html
http://puredigital.blog66.fc2.com/blog-entry-634.html
②超低ジッタクロック発振器への交換
発振器自体を低ジッターを謳ったものに交換。
だが、①は入手が難しそうだし、改造も大変そうなので、一旦断念して先送り。
②は49.1520MHz Jitter0.3ppm Phase Noise -130dBcを誇る発振器をeBayで発見!しかも値段はUS$20。
これなら、今のものと交換するだけなので、改造も簡単である。
ということで、さっそく、この発振器を手配して交換することに。
参考にこの発振器のスペックを紹介。
Valab 49.1520 MHz Low Phase Noise Temperature Compensated Crystal Oscillator 0.3ppm Precision --- Gold Plated Version
parameters |
characteristics |
technique parameter |
unit |
Output |
Frequency |
49.1520 |
MHz |
Precision |
±0.3Max |
ppm |
|
Wave form |
aquare |
|
|
Empty ratio (square wave) |
50±5 |
% |
|
up/down time |
6 |
ns |
|
Temperature |
Temperature characteristics |
±0.3 |
ppm |
Aging |
Aging |
1 Max |
ppm |
Power |
Working voltage |
5±5% |
VDC |
Working current |
30 Max |
mA |
|
Loading stability |
±0.2 Max |
ppm |
|
Others |
Working temperature |
-40~+85 |
°C |
Storage temperature |
-40~+85 |
°C |
|
Dimension |
20.3*20.3*8 |
mm |
|
Phase noise |
|
注文後約10日で、この発振器が到着。
換装後は、こんな感じになった。金ピカ(Gold)の発振器だ。高級そうに見える。
CDプレーヤーの搭載したところ。左の緑の基板はレベルシフター(5V→3.3V)。
さっそく、動作させてみる。問題なくCDを読み込み、音も出た。
出てきた音はと言うと、192KHz/24bitで聴いた感想だが、やっぱり今までとは違う。格段にレベルアップしている。
・中域から高域の音の粒子がさらに小さくなっている。シンバル、ハイハットの音を聴くと良くわかる。
・低域がスムーズに低いところまで綺麗に伸びている。低域が豊かになっている。
・今まで聴こえなかった音まで聴こえる。
・ひとつひとつの音に正しい付帯音がついている。余韻というのかな?正しいといったのは、高調波や不自然な付帯音ではなくて、自然な余韻という意味。音の繋がりが良くなったというか、間が埋められている感じ。
ピアノを聴くと、鍵盤のストロークが聴こえる。
・長時間聴いていて疲れない。自然な感じで音楽が聴ける。音が平面ではなく立体的。
・今までのようにギラギラしたところがなく自然な音。身体になじむ。
と書いていくと、これはDSDで聴いた時の印象とよく似ていて、まさにアナログに近づいていってるという感じである。
CDプレーヤーでも、まだまだいけると実感した。
後は、このクロック回路用の電源を強化することで、低ジッターにも効果があり、さらに良くなるのではと思っている。