(ブラックベリー 赤塚植物園)
果樹の香の低きにありて梅雨間近
ブラックベリー疑心暗鬼の花の色
*今日も添削の例を見て推敲の参考になればと思います。
△新樹光石仏の足に苔の靴
○石仏は苔を履きまし新樹光
新樹の光が降りそそぐ石仏、よほど古いものらしくその足元
には苔に覆われていた。「苔の靴」という発想は悪くは無いが
足といって靴とういのはくどい。なお上五が名詞で下五も
名詞というのはよくない。「まし」というのは仏にたいする
敬語として用いた。
△堂に錠ことりとかけて蝶まぶし
○堂に錠かけ夏蝶をまぶしめり
「ことりと」が聴覚で「まぶし」が視覚になる。
視覚で統一すると、暗い堂に向けて錠をかけ、ふりむくと
眩しいほどの明るい庭、ひらひらと舞ってゆく蝶が
ことさら眩しい。といった構成になる。
眩しさを強調する為に蝶(春)から夏蝶とした。
如何でしょう?私たちが添削指導を受ける時
どういうところがいけなかったか、どう言うふうに考えたら
良いのか、またその添削の過程が知りたいものですよね。
そこが判かれば同じ間違いは、しなくなります。
只々、添削を受け入れるだけではいけません。
また指導者はそこを教え解いて欲しいとは思いませんか。