9月 20日

2021-09-20 05:59:40 | Weblog
                    秋彼岸・後の彼岸・秋彼岸会


          秋のお彼岸は「秋分の日」を中日として前後3日間。この計7日間が「お彼岸」の期間とされています。
          今年(2021年)の秋分の日は9月23日(木・祝)ですので、【2021年(令和3年)秋のお彼岸は9月20日
         (月・祝)から9月26日(日)までの7日間】
          そして今日は敬老の日、朝から微熱が有るので孫たちに来ないように連絡・残念



     浅草に雉子吊し売る秋彼岸           細見綾子


     鵜の川の石白々と秋彼岸            栗田やすし


     秋彼岸雲脱ぎし富士紫に            中村たか


     青空へ寝釈迦仰向く秋彼岸           片山浮葉


     衛星の淡き航跡秋彼岸             畑 ときを


     秋彼岸仏足石の水たまり            大平敏子


     秋彼岸位牌の数のお萩買ふ           安藤幸子


     秋彼岸仮本堂で忌を修す            川地哲清


     病む母の白髪を梳けり秋彼岸          清水聡子



          



     草々の影のふれあひ秋彼岸           片山由美子


     さびしさは秋の彼岸のみづすまし        飯田龍太


     地の罅によべの雨滲む秋彼岸          岡本 眸


     羅漢像父似をさがす秋彼岸           山本康代


     石手寺の雨垂れ太き秋彼岸           鈴木真砂女 


     東京に井戸ある不思議秋彼岸          能村研三


     うまさうに見れば彼岸の燒茄子         正岡子規



          

           ご自分と大切なご家族を守るために三密を忘れなく
        密閉、密集、密接を避けましょう手洗い、うがい、マスクの着用 を日常に
        もう少しの我慢です
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9月 19日

2021-09-19 04:55:05 | Weblog
                       子規忌、糸瓜忌、獺祭忌


        今日(9月19日)は、 俳人・歌人の正岡子規(まさおかしき)の忌日で、糸瓜忌、獺祭忌とも呼ばれています。
        1902(明治35)年 脊椎カリエスにより没。三十五歳。


        絶筆 三句

        糸瓜咲て痰のつまりし仏かな

        痰一斗糸瓜の水も間にあはず

        をととひのへちまの水も取らざりき




     法隆寺の子規忌の雨の萩思ふ          細見綾子


     獺祭忌紙切る鋏街に買ふ            沢木欣一


     獺祭忌本売りに出て売らず来し         栗田やすし


     家計簿の余白に一句獺祭忌           森垣一成


     禿び筆を風に晒せり獺祭忌           近藤文子


     子規いつも横顔ばかり子規忌くる        山 たけし


     抽斗に遺りし薬獺祭忌             中村たか


     本棚の一書斜めや糸瓜の忌           二村美伽


     獺祭忌朱の線多き夫の辞書           足立サキ子


     白粥に梅干し一つ獺祭忌            熊澤和代


     あんパンに牛乳飲んで獺祭忌          幸村志保美




          

            子規病臥の間から庭を望む




     子規の忌の子規を語れば晴れ渡り        鍵和田釉子


     糸瓜忌や子規全集に恋あらず          加藤楸邨


     厨妻なれど句が好き獺祭忌           里見芳子


     妹のそののち知らず獺祭忌           行方克己


     糸瓜忌や男の怒り言少な            岡本 眸


     歯を借りて包帯むすぶ子規忌かな        秋元不死男


     老いて尚君を宗とす子規忌かな         高浜虚子



          

           根岸 子規庵 全景

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9月 18日

2021-09-18 05:50:19 | Weblog
                       金木犀・銀木犀・木犀


     金木犀風の行手に石の塀              沢木欣一


     木犀の匂へる宿の能登飯田             細見綾子


     板塀を越えてこぼるる銀木犀            小島千鶴


     木犀の風やはらかし産着干す            玉井美智子


     金木犀かほり溢れてほの暗し            下山幸重


     木犀や僧は縁側より来たり             内田陽子


     顔剃りて金木犀の風に逢ふ             渡辺慢房


     木犀の散り敷く薩摩義士の墓            角田勝代


     薬師寺を出て木犀の香を浴ぶる           二村満里子


     金木犀かをる町屋の奈良格子            石川紀子


     金木犀ほろほろこぼる通学路            遠藤斎子


     木犀の風吹き抜くる杓子庵             矢野愛乃



          

            銀木犀



     木犀大樹大金盃を逆しまに             林  翔


     金木犀こぼして雀雨宿り              飴山 實


     銀木犀に拳を入れて語りあふ            飯島晴子


     匂はねばもう木犀を忘れたる            金田咲子


     義兄弟銀木犀の屋敷にて              飯島晴子


     沈黙は金なり金木犀の金              有馬朗人


     ゆるぎなく金木犀の香のほとり           中村汀女



          

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9月 17日

2021-09-17 05:41:05 | Weblog
                       自然薯・山の芋・とろろ汁


     山の芋雲母交りの砂こぼす           沢木欣一


     新藁に埋もれて着きし山の芋          細見綾子


     箱詰めの自然薯を売る砂丘茶屋         栗田やすし


     自然薯の髭のとび出す薦包み          清水弓月


     自然薯を掘る陶工の日曜日           都合ナルミ


     とろろ汁すする旅籠の奥座敷          小島千鶴


     自然薯のぽこりと土をこぼしけり        渡辺慢房


     二人居の会話虚しやとろろ汁          菊池佳子


     山芋掘る朝日に髭根きらめけり         山田悦三


     とろろ汁女ばかりの旅の果て          中根多子


     リュックより覗く自然薯大和道         小田二三枝


     相席と弾む話やとろろ汁            小栁津民子



          



     相悪き自然薯にして旨かりし          能村登四郎


     とろろ汁鞠子と書きし昔より          富安風生


     自然薯の苦しきかたち掘り起す         三橋敏雄


     山芋括る七里の峡の醫師の土間         石田あき子


     とろろ汁宵に照り合ふ古柱           古舘曹人


     自然薯のものぐさ太郎掘り出さる        茨木和生 


     これよりは自然薯掘りの鮑海女         鈴木真砂女



          

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9月 16日

2021-09-16 05:24:08 | Weblog
                       吾亦紅・白吾亦紅・吾木香・われもかう


     野の花にまじるさびしさ吾亦紅              細見綾子


     ぽつぽつと夕日の中の吾亦紅               谷口千賀子


     湖に音なき雨や吾亦紅                  江口ひろし


     吾亦紅束ねて売れり道の駅                大倉カツ江


     師の句碑に久闊の友吾亦紅                平松公代


     山の陽を集め色濃し吾亦紅                市川克代


     吾亦紅影濃く映り綾子句碑                松本恵子


     陶房の裏の日溜り吾亦紅                 舩橋 良


     句碑すでに地になじみをり吾亦紅             牧野一古


     抜きん出て風に応ふる吾亦紅               坪野洋子


     吾亦紅句碑に供ふる師の忌日               桜井節子


     風くれば影失へり吾亦紅                 山本悦子


     吾亦紅寂しさうとも気ままとも              堀 一之



          

           ながほの白われもこう



     吾亦紅夕日といへど眼に痛し               福永耕二


     下北のこれは白花吾亦紅                 黒田杏子


     草の中すいと抜けたる吾亦紅               高木晴子


     さしそへて淋しき花の吾亦紅               三橋鷹女


     吾亦紅霧にころころしてゐたり              矢島渚男


     いくたびも鏡見る日や吾亦紅               大石悦子



     生まれたるままの身がよし吾亦紅             福田甲子雄




          

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9月 15日

2021-09-15 05:20:23 | Weblog
                       水引草・水引の花・銀水引・御所水引


     滝への道水引草のぬるる道           細見綾子


     風葬の地の供華ならむ水引草          伊藤旅遊


     帝井の裏の水引咲き揃ふ            長崎眞由美


     楸邨の飛蝗の句碑や水引草           武藤光晴


     山寺の水引草や雨きざす            厚味當子


     水引のひと叢赤し一茶句碑           成田久子


     人住まぬ庭に水引草こぼる           中根多子


     あるなしの風よろこべり水引草         井沢陽子


     水引の花に一つづつ雨の玉           武山愛子


     石佛に水引草の紅こぼれ            牧 啓子


     塗り剥げし母の庭下駄水引草          ころころ




          

           銀水引 (白みずひき)



     銀水引命の綱と人かなし            山口青邨


     水引草はびこり母をよろこばす         山田みづえ


     水引に女人高野のざんざ降り          大峯あきら


     信玄が六女の寺の水引草            藤田あけ烏


     水引の白のかなしき自刃の地          鷹羽狩行


     森暗く水引の紅雨さそふ            松村蒼石


     仕掛けあるごとく水引ゆれてをり        藤岡筑邨




          

           金水引


           ご自分と大切なご家族を守るために三密を忘れなく
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9月 14日

2021-09-14 04:43:57 | Weblog
                        稲刈り・田刈、収穫・稲車・稲束


     水漬く稲陰まで浸し農婦刈る          沢木欣一


     山水を引きて稲刈鎌をとぐ           細見綾子


     風生れて大和の稲田刈り急ぐ          栗田やすし


     稲刈つて輪中の空のがらんどう         国枝隆生


     田を刈りし足跡深き千枚田           小田智子


     稲を刈る畦にいびつの大薬缶          大橋 良


     刈稲を積んで田舟の大揺れす          篠田法子


     稲刈や浅間に太き煙立つ            高橋幸子


     稲を刈る母の鎌音確かなる           幸村志保美


     堂守の稲刈りゐたり渡岸寺           中村たか



          



     稲舟の棹さしつらね十二橋           鈴鹿野風呂


     稲刈って鳥入れかはる甲斐の空         福田甲子雄


     子を乗せてこれがしまひの稲車         飯田楽童


     尼寺を裸に稲を刈り終る            右城暮石


     稲車家に着くまで口きかず           鷹羽狩行


     刈稲をひるがへしては置きにけり        京極杞陽


     鎌一丁身一つ老の稲を刈る           鈴木定代



          

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9月 13日

2021-09-13 05:51:33 | Weblog
                      曼珠沙華・彼岸花・死人花・まんじゅさげ・捨子花


          秋の彼岸の頃、堤や畦、藪の中などにかたまって花茎を三十センチほど
          伸ばし、真紅などの蕊の長い花を輪状に咲かせる曼珠沙華は梵語で赤い花の意。
          球根には毒が有り子供たちに触らせないために、そしてその毒は水性なので丁寧に水にさらして
          毒ぬきをすれば球根はでんぷんなのでいざ飢饉などの非常食料となるから手を出さないようにという
          事で不吉な名前を付けたようです



     寂光といふあらば見せよ曼珠沙華        細見綾子


     病む我に白曼珠沙華たくましく         沢木欣一


     曼珠沙華空を映せし水たまり          栗田やすし


     古戦場土手に真紅の曼珠沙華          上杉和雄


     御嶽の風聴くばかり彼岸花           山本玲子


     本郷の露地の深きに曼珠沙華          森垣一成


     過疎村の寺へ列なる曼珠沙華          武藤光晴


     日に燃えて茎ひややかな曼珠沙華        足立サキ子


     剥き出しの活断層や曼珠沙華          関野さゑ子


     曼珠沙華手折ればぽきり青き音         山田悦三


     長雨におじぎし合へる彼岸花          金原峰子


     千枚の畔をふちどり彼岸花           ころころ



          


          



     ダム開くや吹きすさぶ白彼岸花         澁谷 道


     捨子花顔仰向くるあはれなり          岡本 眸


     つきぬけて天上の紺曼珠沙華          山口誓子


     揺れ惑ふ影や土蔵の彼岸花           仙田洋子


     逆臣のひとりか白く曼珠沙華          宇多喜代子


     出雲路の雲紡ぐかな曼珠沙華          吉田鴻司


     陶窯の火色より濃き彼岸花           下阪淑峰



        

          乗蓮寺・奪衣婆像


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9月 12日

2021-09-12 06:15:39 | Weblog
                       女郎花・粟花・男郎花


          秋の七草のひとつ女郎花(オミナエシ)の名前の由来は、小さな黄色のお花が粟粒に似ているところから。
          粟飯(あわめし)の別名、女飯(おみなえし)が変化したとも言われています。
          もうひとつの説はオミナエシのヘシは圧しを意味し、花の可愛らしさは人間の美女も圧倒するぐらいという
          説もありました。女郎の漢字が、女性を意味する言葉になったのは平安時代。女郎とは、貴族の女性
         (高貴な女性)を表す言葉だったのです。( 今日もすべてサイトの知識拝借致しました )



     木と成れり歌垣原の女郎花          沢木欣一


     朝の汽車すこやかに露女郎花         細見綾子


     どしゃぶりの箱根峠や男郎花         栗田せつ子


     野の花にひときは高し女郎花         磯田なつえ


     男郎花将門果てしかくれ岩          斎藤八千代


     放鶏の四五羽が庭に女郎花          武藤光晴


     女郎花揺れ合ふ霧の船つき場         岩城のり子


     業平の寺に一叢男郎花            長崎眞由美


     をみなへし押花にして旅終る         小澤明子


     日の斑揺る養蜂箱や男郎花          八尋樹炎


     蛸壺に溢るるばかり女郎花          加藤雅子


     業平の寺に一叢男郎花            長崎眞由美



          

            男郎花(をとこへし)



     女郎花少しはなれて男郎花          星野立子


     昼闇にかたまりやすく女郎花         宇多喜代子


     いつよりの平家贔屓ぞ女郎花         荒井書子


     患者らの朝は声高女郎花           石田波郷


     女郎花男郎花ここ地獄谷           熊谷愛子


     みちのくの山に姫神山女郎花         山口青邨


     手折らむに根こそぎ抜けて女郎花       辻 桃子



          

           また五たびのコロナまん延です 
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9月 11日

2021-09-11 05:22:10 | Weblog
                       茸、茸山、茸飯、茸汁


     石山寺くらげのごとき毒茸           栗田やすし


     肉親や雑茸汁の湯気の中            細見綾子


     幕間の桟敷にひろぐ茸飯            奥山ひろみ


     茸とり大きな籠を笑はるる           小長哲郎


     妻と飲む和田の峠の茸汁            梶田遊子


     十団子の里や土付く茸売る           松本恵子


     雨溜めて真つ赤に反りし毒茸          平松公代


     山上湖見むとリュックに茸飯          角田勝代


     紅茸の傘の全し二条城             井上 梟


     縄ゆるぶ縛り地蔵にほこり茸          近藤文子


     毒茸生ふ信玄の砦跡              森 靖子



          



     道かはす人の背籠や茸にほふ          水原秋櫻子


     茸狩やけものの道の急ぎやう          秋元不死男


     月夜茸山の寝息の思はるる           飯田龍太


     煙茸突つつく番を待ちにけり          正木ゆう子


     月山の茸づくしの三の膳            黒田杏子


     杖ついて婆が負ひゆく菌かな          野村泊月


     笑ひ茸食べしごとくに野の帰り         文挟夫佐恵 



          

          

             また五たびのコロナまん延です 
        ご自分と大切なご家族を守るために三密を忘れなく
        密閉、密集、密接を避けましょう手洗い、うがい、マスクの着用 を日常に
        もう少しの我慢です
コメント (4)
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