とある新人議員のブログで、他者の体験談を盗用(?)した記事があり、議員が謝罪する事態になった。また、芸術選奨までもらったとある画家の作品が、じつは別人の作品に酷似していて、盗作なのではという騒ぎにまでなっている。昨日、当の画家氏が反論していたが、やっぱり主張としては弱い気がする。
ブログの記事について、はじめに断っておきますが、ここ(KCF的徒然草)ではもちろん人の盗作はやってません。当たり前ですが。そのかわりコラムでテーマを取り上げるために、ニュース記事などを「引用」することはあります。ただブログの内容、特に体験談などが他の誰かの、全然知らないブログや本に以前に載っていた、という可能性は、ゼロとはいいきれません。自分で一生懸命考えていたって、おそらくどこかの誰かが似た体験についてすでに書いているはずです。書いている本人が知らないというだけで。同じ(もしくは似たような)体験を自分がどう捉えて、日記やブログなどで表現できるか、そこが大事なことと思う。冒頭の新人議員氏も、「(盗用されたとされる予備校教師氏と)偶然似た体験があった」、とここで釈明しているようですが・・・。
では、画家の場合はどうだろう?ニュースで見る限りでは、盗作した(!?)とされる画家氏の作品と、イタリアの画家氏の作品では、構図、色彩などがほとんどそっくり。どっちがどっちかはぼくの知るところではないが。日本の画家氏の意見として「専門家が見れば両者は似て非なるものだ」「(イタリアの画家氏とは)色彩のタッチ、具材(たぶん絵の具のこと)、全てが違う」、その他いろんなことを仰っていた気がするが、素人のぼくから見たらあきらかに「模写」したとしか思えない。ただ微妙に背景の一部などを変えていたりしている作品もあり、「模写」したとも言い難い。すると結局、本人の言うとおり、れっきとした「オリジナル作品」になるのだろうか?
ちなみに、ぼくが作っているMidiによる曲は、他人の曲をアレンジし直した場合は「カヴァー」と呼んでますし、それ以外の作品もほとんど「~風」とか「○○のイメージで作った」というようにコメントをつけています。いろんなジャンルの音楽を聴いているうちに、自分の頭の中で曲のイメージを膨らませ、時にはアレンジを「模倣」しながらつくっていくことがほとんどです。逆に、暗くて狭い、なにもないような空間からはどんな音楽が生まれるのだろう?自分で作品やブログを発信できるような、情報がありふれてしまった時代では、それを想像するのは容易ではない気がする(でも一度はそれをやってみたい気もするが)。
最後はいつものように脱線してしまったが、いいたいことはただ一つ、「盗み」はいかんよ、ということです。