『いよいよ明日4月7日(土)から、川崎市市民ミュージアムにて「中井精也 鉄道写真展 笑顔あふれる「ゆる鉄」ワールド」として、鉄道写真家の中井精也氏の写真展示イベントが始まります・・・』
この書き出しで始めてから、およそ2か月半。
寝台特急「さくら」をフィナーレで運転し、川崎のジオラマ模型運転会は幕を閉じました。
いまは、長い長い旅を終えたかのような気分です。
たくさんの方々が遊びに来て、くれました。
電車の好きな男の子は、ナンブセンだ~、ケーキューだ~、と、目を輝かせながら電車と一緒に追いかけっこしていました。
かと思えば、ずっと、同じ場所で、模型の電車を見ていた子も。
はたまた、一度いなくなったかと思えば、何度も舞い戻ってきたり。
中には、10回以上、来場された方もいました。
パパさん、ママさんは、そんな興奮するお子さんにヒヤヒヤしていたかもしれません。
いや、一緒になって興奮していたのかも。
昔川崎に住んでいらしたという、ご年配の夫婦と話をしました。
親族がこの近くで結婚式を挙げたの、とか、製鉄所からのばい煙がひどくて、床が煤だらけになったの、など懐かしそうに語っておられました。あの坂本九さんが、川崎出身で、デビュー前はバンドボーイをやっていた、という話も。
ワークショップに参加したご家族から、「またジオラマつくりたい!」という声もいただきました。
ぼくたちのジオラマは、それぞれ自分たちが作りたい世界をわずか奥行約30センチ、長さ30~60センチ程度のスペースに、川崎をはじめとした町のほんの一部分を、それぞれの主観で作ったものにすぎませんが、組み合わせたそれは、いつしか不思議な世界へと変貌していきました。
きっと誰にでもある思い出、記憶を呼び覚ましたのかもしれません。
見たことある電車、乗ったことのある電車、写真や絵本でしか見たことがない電車が、目の前を走る。
もっとも、ちいさいお子様にとっては、このイベント自体が思い出になるかもしれませんが。
最後に、多くのお客様から聞かれたのは、
「次はいつやるのですか?」
でした。