少し前、ある漫画家女史が、乗っている飛行機内で、泣き止まない赤ちゃんに苛立って着陸態勢の飛行機から降りようとしたり、このことを航空会社にクレームを入れたことが世間の批判を買っている、という話題があった。
それに対し、良識ある大人としての意見かもしれないが、赤ん坊は泣くものさ、という意見が多く寄せられたという。大人の自分も同じように思うのが当然だろうが、それは時と場合によるんじゃないかな、とぼくは思う。あまりに優等生的発言が多いというのも、なんとなく胡散臭く感じる。
このブログでも何度となく書いているが、今も鼻炎のために耳鼻科に通院している。耳鼻科って、思った以上に子供、それも幼児や未就学児が多い。いま通っている病院は先生が2人いるので診察室も2つ。片方から子供の泣き喚く声が聞こえれば、それにつられるかのように、もう片方の診察室からもぎゃー、という声が上がる。そしてそれを聞いたらしい、待合室からも誰か子供が泣き喚く。泣き声の三重奏。そう考えると、静かに待っていた記憶があまりないな。
なので、病院の待合室には、そんな子供をなだめすかす対策として、オモチャや絵本をおいていたり、診察が終わったら1枚シールをもらえるといったサービスをしている。
そんな環境にもう20年近くもいるから、多少、医者を怖がったり、泣き出したくなる子供の気持ちもわからなくはない。が、時には、こっちが疲れていたりイライラすることだってある。静かに本や雑誌を読んで待っていたいと思うのに、となりでギャンギャン泣かれたら・・・。うるさい、と叱りつけるわけにも行かない。受付にクレームつけても後で気まずい関係になるのも損なので言えない。もう耳を塞ぎたいと思いつつも、ただただ耐え続ける。そんなことだってある。
だから、冒頭の漫画家氏の行動に多少、行き過ぎを感じつつも、気持ちがわからないわけではない。
これまでの話からはずれるが、赤ちゃんを揺すって早く泣かせたら勝ちという「泣き相撲」というのがある。子供の成長を祈願して行うとのことだが、あれで全く泣かなかった子供に対しては、一体どうするんだろうか・・・?