踊る小児科医のblog

青森県八戸市 くば小児科クリニック 感染症 予防接種 禁煙 核燃・原発

女性・女系天皇は天皇制の永続化か、崩壊の第一歩か

2005年11月25日 | NEWS / TOPICS
ナゼか何度も皇室のことに触れてきたのでこれで最後にするつもりですが、今回の有識者会議の報告書は、いろいろな前提を考えるとこれしかないという「あらかじめ定められた結論」だったと考えることもできます。

前提の第一は、天皇制を維持すること(今のままではすぐに崩壊する)。第二は、男系男子を維持するために必要な、側室や旧宮家の復帰はいずれも困難であること。第三は、長子優先ではなく男子優先にすれば、現在第二位の秋篠宮が即位したときに、皇位継承権の第一位が二人のお嬢様に移って愛子ちゃんが第三位に落ちるのを防ぐこと。そして第四は、現在の皇室典範のままでは眞子ちゃん佳子ちゃんが15歳を過ぎて皇室離脱するおそれがあること。第五は、黒田清子さんが結婚して皇室から離れた後に報告書を出すこと。

最大の問題は第一の天皇制維持で、確かに制度的には長子優先でほぼ永続的に維持することはできるでしょう。これで天皇国家日本も安泰。しかし、逆に考えると、女性天皇、女系天皇(これが更に女性天皇だったりする)が続くことで、天皇や皇室の相対的な位置づけは低下していくことも考えられ、反対論者が論ずるように天皇制崩壊の第一歩と位置付けることもできます。

以前から何度も書いているように、天皇制は国民からみても皇室に生まれた子どもたちの側から見ても、基本的人権の立場から問題の多い制度で、今後緩やかに崩壊していくのは必然だと思いますので、今回の結論はその流れの中で自然に得られたものととらえるべきでしょう。

[皇室典範報告]「平易に説いた男系維持の難しさ」11月25日付・読売社説
皇位「第1子優先」の適用、愛子さまの次世代から