熊本熊的日常

日常生活についての雑記

自炊再開

2009年03月01日 | Weblog
ロンドンからの引越し荷物が届き、ある程度は片付いたので、今日から自炊を再開した。最初は酒粕鍋。頂き物の酒粕があったので、野菜と魚介類を買ってきて、鍋にしてしまった。酒粕は身体を芯から温めるので、今日のような寒い日にはちょうどよい。

帰国1週間前から昨日まで毎日のように外食だった。やはり、どのようなものであれ、自分で作る食事は落ち着く。作って、食べて、片付けるという一連の流れに、生活のあるべき姿を見る思いがする。そういう流れが一日のなかに組み込まれることによって、生活しているという実感がそれまでよりも濃くなる。

ロンドンに渡ったときと同じように、生活はミニマリズムを基本に考えている。それでも社会との諸々のつながりを保ち、限られた中で快適さを追求しながら暮らすには、それ相応の物が必要となる。身辺のあれやこれやのものを整理していて感じるのは、世の中の経済との結びつきだ。金融機関の書類が多い。捨ててしまっても差し支えないものばかりなのかもしれないが、不測の事態に備えて一応とっておこうか、などと考えてしまうと、かなりの量になる。あとは細々としたものばかりだが、細々としているがゆえに、何か容器のようなものに入れて整理しないと散らかる一方だ。必要最低限のものだけで暮らすというのは、結局のところ、「必要」の中身を吟味することの不断の繰り返しになる。しかも、「必要」の中身は、自分の現在の状況と、これからありたい状況とによって大きく変わる。そんなことは今まであまり考えたことがなかったが、ロンドンへ渡る前後から否応無く考えざるを得なくなった。大袈裟な言い方に聞こえるが、身辺整理も生き方の表現のひとつだということを、ここ数年の間に学んだような気がする。