接近したり通過した土地には甚大な被害をもたらした台風5号は私の日常生活圏には特段の影響を与えることなく遠ざかった。本日晴天なれど雲多し。甲子園の高校野球が始まった。
晴耕雨読という言葉があって、晴れた日には仕事をして雨が降って外で働くことができない日には家で勉強するというのが真っ当な人間の日常であるらしい。しかし、夏の暑い日は無闇に外へ出歩くと危険だ。それで今日は終日家の中で過ごした。午前中は勤めのあった時と同じように家の掃除をしたり、家事的な雑用を済ませる。少し早めの昼食をいただいて妻を勤めに送り出した後、1時間ほど昼寝をする。その後は本を読んで過ごした。読みかけの洲之内徹『気まぐれ美術館』(新潮社)を読了。本のことは月末に公開予定の「読書月記 2017年8月」に書く。
台風の影響なのか、風が強く家の中を往来していた。その風に乗ってやってきたのか、妙に蚊が多く、よく刺された。こちらも蚊を7匹撃墜した。蚊も飛び続けていると疲れるのか、夕方には姿が見えなくなった。それでも勤めから帰った妻が夕食のときに蚊に刺されたと言っていたのでいなくなったわけではないようだ。殺虫剤を噴霧すれば済んでしまうのかもしれないが、食品や食材がある室内で殺虫剤を使うことは躊躇われる。我が家で食品を置いていないのは寝室に使っている部屋だけだ。そこだけは夕方に一吹きしておく。それ以外は見つけては叩くという対処措置に終始する。蚊に刺されるときはそれと気付かない場合が多く、気付いても微かな異物感で、痒みを覚えて刺されたことに気づく。しかし、よく観察してみると微かな異物感と痒みの間に微かな痺れがある。痒くなった後は「刺されちゃったなぁ」という諦観にも似た感情が湧くが、痺れの段階ではやり場のない不快の念を覚える。結果が同じでも、対処しようと思えばできたことができなかったことに対する後悔とか怒りというようなもの覚えるのに、どうしょうもなかったことに対しては起こってしまった現実への対処に追われて感情としてはニュートラルに近い、というのは私だけだろうか。