さすがに自分の身の回りにも失業者が目立つようになった。自分が一番危うい状況にあると思っていたが、置かれている環境は誰にとっても似たりよったりということなのだろう。
「おくりびと」が人気らしい。昨年9月にモントリオール世界映画祭でグランプリを受賞していたが、日米両方のアカデミー賞やその他諸々の賞を獲るまではこれほどの注目度は無かったように思う。2008年9月19日付のブログにも書いたが、私は映像作品としてはそれほどの出来ではないと思ったし、それは数々の賞に輝いている今でも変わらない。ただ、今、世の中に必要なのは、「おくりびと」にとってのアカデミー賞に相当するような、気分高揚の素だと思う。
例えば、景気浮揚策として世帯あたり1万2千円が支給されることが決まったが、この話がマスメディアに登場してから法案が国会を通過するまでの顛末を見てると、政府が経済というものを理解していないことが端的に表れているように感じられる。
昨年末段階で既に1人1万2千円という額までが公表されている。このことは、既にその時点で具体策が固まっていたということだ。ところが、法案が国会を通らず、右往左往している間に、景気の悪化が一層深刻化している。おそらく、実際に殆どの国民が手にする頃には、景気浮揚効果は殆ど無くなっているのではないだろうか。
しかし、もし、これが公表されてから1ヶ月程度で支給されていれば、政権交代からそれほど時間を経ていない政府に対する信頼感が格段に向上していたと思う。金額の問題ではなく状況に応じて行動するという実績をアピールすることが消費者心理や投資マインドには影響を与えるものなのである。要するに、人を動かすには、あっ、と驚くようなことが必要なのである。1万2千円がなんぼのものかということをあれこれ考えさせる前に、実際に手にさせる、そういう実行力が政府には求められているのである。
「おくりびと」が人気らしい。昨年9月にモントリオール世界映画祭でグランプリを受賞していたが、日米両方のアカデミー賞やその他諸々の賞を獲るまではこれほどの注目度は無かったように思う。2008年9月19日付のブログにも書いたが、私は映像作品としてはそれほどの出来ではないと思ったし、それは数々の賞に輝いている今でも変わらない。ただ、今、世の中に必要なのは、「おくりびと」にとってのアカデミー賞に相当するような、気分高揚の素だと思う。
例えば、景気浮揚策として世帯あたり1万2千円が支給されることが決まったが、この話がマスメディアに登場してから法案が国会を通過するまでの顛末を見てると、政府が経済というものを理解していないことが端的に表れているように感じられる。
昨年末段階で既に1人1万2千円という額までが公表されている。このことは、既にその時点で具体策が固まっていたということだ。ところが、法案が国会を通らず、右往左往している間に、景気の悪化が一層深刻化している。おそらく、実際に殆どの国民が手にする頃には、景気浮揚効果は殆ど無くなっているのではないだろうか。
しかし、もし、これが公表されてから1ヶ月程度で支給されていれば、政権交代からそれほど時間を経ていない政府に対する信頼感が格段に向上していたと思う。金額の問題ではなく状況に応じて行動するという実績をアピールすることが消費者心理や投資マインドには影響を与えるものなのである。要するに、人を動かすには、あっ、と驚くようなことが必要なのである。1万2千円がなんぼのものかということをあれこれ考えさせる前に、実際に手にさせる、そういう実行力が政府には求められているのである。