万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

研究開発は努力のたまもの

2008年01月03日 20時00分12秒 | 日本経済
科学技術力強化へ新法を検討 自民、中国などの戦略に対抗(共同通信) - goo ニュース

 日本国の科学技術力の低下が危ぶまれる一方で、日本人の好きな言葉ランキングにおいて”努力”が大幅に順位を下げたと言います。科学技術の研究・開発には、インスピレーションとともに、実験の繰り返しや緻密で正確なデータの収集など、地道で地味な努力も不可欠です。努力を忌避する傾向は、日本国に将来の衰退を知らせるサインとも言えましょう。

 戦後の急激な高度成長を経て、日本国は経済大国へと飛躍的に成長し、国民の生活水準も豊かさを実感するまでに上昇しました。しかしながら、栄枯盛衰の歴史は、古今東西を問わず、繰り返すものです。豊かさの上に胡坐をかいて、努力を忘れてしまいますと、日本国もまた、この理に従うことになりましょう。幸いにして、人間は、現在の傾向が長期的に続きますと、どのような結果が待ち受けているのかを予測能力を持っています。衰退の兆候を察知した以上、やはり、そうならぬための対策を講じることこそ、肝要と言えましょう。

 ”努力”の復活こそ、日本の将来を、再び発展に向けて開くのかもしれません。

 
 

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