「コソボ独立宣言合法」 グルジア2地域正当化 露、論拠に利用 思惑も(産経新聞) - goo ニュース
コソボ独立の宣言を合法とした国際司法裁判所の判断は、民族自決の原則を尊重したという点において、一定の評価できるのではないかと思います。この原則を認めませんと、異民族支配や植民地支配を認めることになるのですから。
その一方で、議論すべき問題点も幾つか残されているようです。例えば、民族自決権は、移民にも適用されるのか、という問題があります。近年では、どの国でも移民が増加する傾向にあり、無条件に民族自決権を認めますと、特定の地域に集住した民族コミュニティーが、その地域の独立を宣言する可能性が生じます。国籍を付与された後でも、民族集団を形成する傾向がありますので、民族独立の問題は、国家の統合を脅かすことになりかねないのです。歴史的な定住民族集団と移民による民族集団の扱いを同列としますと、凡そ全ての国の国内で、民族紛争が発生しかねません。
この点を考慮しますと、国際社会は、国籍付与により帰化した外国人の集団には、民族自決の原則に援用して独立を主張する権利は認めない、というルールをつくる必要があるのではないでしょうか。
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