万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

政党は財政再建のアイディアを競うべき

2010年07月02日 17時53分04秒 | 日本政治
【2010参院選】成長シナリオ不透明 先行する増税論議(産経新聞) - goo ニュース
 リーマン・ショック以来、各国の財政状況は悪化し、先日トロントで開催されたG20でも、財政赤字削減の目標が掲げられました。我が国については、国債が国内で消化されているという事情から、例外扱いされたようですが、財政再建のために増税に踏み切る国は少なくありません。

 震源地となったギリシャ政府がタバコやアルコールを対象とした増税を決めたのを始めとして、イギリスでは、キャメロン新内閣の下で、付加価値税を20%に上げる案が早々に公表されました。財政の優等生であったドイツでも、ついに財政赤字が拡大し、公務員の削減案などが発表されています。スペインでも、先日、政府が付加価値税の税率を上げる可能性を示唆しました。同じ目標を掲げても、それぞれの課税制度や財政事情は異なることもあって、各国の対応は一様ではありません。

 我が国も場合も、消費税率上げに拘る必要はなく、様々な方法を駆使する余地は残されています。ピンポイント式で増税を行うこともできますし、”ばらまき政策”の廃止など、歳出削減に切り込むこともできます。各政党とも、財政再建については、アイディアこそ競うべきではないかと思うのです。

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コメント (16)
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