万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

京都議定書問題―COP17も「化石賞」かもしれない

2011年12月02日 11時20分04秒 | 国際政治
カナダに連日「化石賞」=京都脱退報道受け―COP17でNGO(時事通信) - goo ニュース
 先日、カナダ政府が京都議定書から脱退するとの報道がありました。カナダ脱退の報に接し、COP17の会場では、環境NGOが、早々にカナダを「化石賞」の受賞国に選出したそうです。しかしながら、「化石賞」を選ぶ側こそ、「化石賞」に相応しいかもしれないと思うのです。 

 「化石賞」というネーミングには、過去の状態で凝り固まってしまい、現代社会では”生ける屍”であることを揶揄する意味が込められています。いわば、”過去の遺物”や”石頭”といった意味です。環境NGOからしますと、地球温暖化対策に後ろ向きな国や団体は、みな、この賞に受賞対象者に色分けされます。その一方で、地球温暖化の原因に注目しますと、果たして、どちらが「化石賞」か分からなくなります。何故ならば、最近の情報や研究は、必ずしも、地球温暖化二酸化炭素犯人説を裏付けるものばかりではないらです。柔軟な思考と科学の中立性を尊重すれば、様々な可能性を認めるほうが先端的です。COP17では、二酸化炭素犯人説を絶対視し、それに固執しているのですから、充分に化石化しているのではないでしょうか。

 科学的な確証のない前提を基準にして”化石賞”を設けたとしても、この前提が誤りであれば、評価は逆転します。COP17は、反対者にレッテルを張る前に、まずは、二酸化炭素犯人説を科学的に証明しなけばならないのではないでしょうか。

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