万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

日本政府の韓国での石油備蓄計画―前代未聞の愚策では

2011年12月04日 13時01分24秒 | その他
緊急時の石油、韓国で備蓄 経産省が計画(朝日新聞) - goo ニュース
 民主党政権は、度を越した親韓政策から、厳しい世論の反発を買ってきました。こうした中で、今度は、緊急時の石油の備蓄基地を韓国に建設することを計画しているというのです。あまりの愚策、あるは、売国ぶりに、愕然とせざるを得ません。

 しかも、その理由が、地震に際しては、太平洋の備蓄基地から石油を運搬するよりも、韓国から船舶で運んだほうが便利というのです。しかしながら、地図を見れば一目瞭然ですが、地理的に韓国に近いのは対岸の北九州か中国地方の日本海側の一部だけであり、その他の地方は、遠距離にあります。わざわざ船舶に積み替えて輸送しなけなければならない海外での備蓄に、メリットがあろうはずもありません(日本国の船舶を常時待機させる必要があるのでは…)。もし、日本海側の備蓄が懸念されるならば、日本海側に備蓄基地を建設することで対応できるはずです。しかも、プレート間の衝突がない日本海側で大規模な地震が発生する確率はさほど高いわけでもありません。また、緊急事態とは、自然災害のみならず、経済封鎖や有事による海上封鎖なども想定されます。特に有事ともなれば、輸送中に攻撃を受ける可能性もあるのです。備蓄とは、国内にしなければ意味はなく、これでは、韓国政府によって、自国の存亡にかかわる”命綱”を握られてしまうことになります。

 唯一正当化できる理由があるとすれば、それは、朝鮮戦争の再発に際しての在韓米軍への給油基地の建設となりますが、それならば、在韓米軍基地内部に設置した方が遥かに安全ですし、米軍への直接的な財政支援の方がましです。しかも、軍事がらみとなりますと、防衛省や米軍との協議も要するはずです。

 予定されている備蓄品は、劣化の遅い原油ではなく、ガソリンといった石油製品とのことですが、劣化が早いとなりますと、日韓間の運搬だけでも管理が大変です。韓国から、莫大な管理費を請求されるかもしれませんし、横流しされる可能性もあります。民主党政権が、日本国の国権を韓国のために行使しているとなりますと、国民に対する裏切り行為となるのではないでしょうか。

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