万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

電力料金値上げか原発再稼働か―国民の判断は

2011年12月23日 14時18分39秒 | 日本政治
東電、企業向け電気料金値上げ 収益確保へ反発覚悟(産経新聞) - goo ニュース
 昨日、東電は、企業向けの電力料金の値上げを発表しました。マスコミは、概して東電非難の論調のようですが、原発を再稼働させない限り、電気料金の値上げは不可避であることもまた現実です。

 原発反対の国民投票を呼び掛けている芸能人や文化人の人々が目立っていますが、こうした問題を国民に問うならば、脱・反原発には、相当のコストとリスクがあることも、正直に説明すべきです(もちろん、現実には、国民投票の制度は存在していないのですが…)。電力料金の値上げは、原発の運転停止による燃料費の負担増加が主たる原因ですので、東電のみならず、値上げの波は、やがて全国に及びます。しかも、企業向けの電力料金を上げるとなりますと、当然に、産業の空洞化が進む要因となり、失業問題と直結します。冬場では、節電での対応にも限界がありますので、電力料金のみならず、国民の健康や生活水準を引き下げることにもなりかねません。しかも、来年7月には、再生エネ法が施行されますので、さらなる電力料金値上げの追い打ちが待っているのです。

 もし、原発が再稼働されれば、電力事業は増収となりますので、東電には、巨額の賠償金を支払う余力が生まれ、国民負担も軽くなります。脱・反原発派の人々は、原発を”絶対悪”と決めつけ、東電の増収など許せないと息巻くでしょうが、東電を感情的に叩けば叩くほど、国民の負担も重くなるのです。果たして、日本国民は、この問題に対してどうのように判断するのでしょうか。私は、と申しますと、原発再稼働賛成に、一票を投じたいと思うのです。

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コメント (48)
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