万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

韓国の異議申し立て事件―裏約束不履行がスポーツ買収をなくす方法?

2014年03月27日 16時42分36秒 | アジア
国際スケート連盟会長、ヨナ採点問題に「選手がミスするのと同じ」(サンケイスポーツ) - goo ニュース
 ソチオリンピックの女子フィギュア・スケートにおいて、韓国のキム・ヨナ選手が金メダルを取れなかったことが相当に不満であったらしく、韓国の韓国体育会は、遂に国際スケート連盟に対して異議申し立てを行うそうです。バンクーバーオリンピックでは、キム選手こそ審判買収疑惑の渦中にありましたので、自国のことは棚に上げた韓国の態度は常軌を逸しています。

 韓国の金メダルへの異常なまでの執着は、審判を多額の資金で買収したにも拘わらず、審判員たちが、ロシアのアデリナ・ソトニコワ選手に金メダルの栄冠を与えたからとも指摘されています。”裏切られた”すなわち”見返りを得られなかった”とする憤慨の感情が、韓国をこうした行動に走らせているらしいのです。しかしながら、元をただせば、買収という不正行為を行った韓国が悪いとしか言いようがありません(銀メダルでさえ、過大評価とも…)。法的に見ても、公序良俗に反する違法行為や犯罪行為を含む契約や約束は無効であり、たとえ、審判員が買収を受けていたとしても、裏約束を履行する義務はありません。また、不履行を理由として、買収資金の返済を求めることもできないのです(不法原因給付・クリーンハンズの原則…)。このことから、スポーツ買収をなくす一つの方法として、買収を受けた側が裏約束を履行しない、という方法もあるのではないかと思うのです。買収が実際に実行されなければ資金は全くの無駄になりますので、買収をしようとする動機は失われます。

 買収が横行すれば、スポーツは、フェア・プレーの精神を育成するという存在意義さえ失われかねません。スポーツ大会は、選手の実力が勝敗を決める本来の姿に戻るべきと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。


にほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする