クリミア編入、アジア波及も=中国念頭に「国際社会の問題」―安倍首相(時事通信) - goo ニュース
ロシアによるクリミア編入については、国際法学者からは、クリミアのロシア系住民が弾圧を受けていない状態にあって、住民投票による独立や他国編入を行うことは国際法違反である、との指摘があります。弾圧を理由とした人道的介入を以ってしか、他国の介入は許されないと…。
近年の覇権主義的な中国の行動からしますと、ロシアの言い分が通るならば、中国からの移民が居住している地域を抱える国は、常に軍事的な介入を受けかねず、中国系住民が多数派ともなれば、住民投票の実施により領土の一部が中国に編入されてしまう可能性も否定できません。クリミアに関連して誰もが懸念するシナリオであり、それ故に、ロシアに対して批判的な国が多いのですが、その一方で、チベットやウイグルのケースについても誰も言い出さないのが不思議でもあります。ロシアは、弾圧されていないにも拘わらずにクリミアに介入したために国際法違反の大合唱を受けましたが、中国は、チベット人やウイグル人を激しく弾圧し、ジェノサイドと称されるほどの大量虐殺までしながら、どの国も、積極的に介入を言い出さないのです。チベット問題やウイグル問題への介入は、国際法において合法性があるにも拘わらず…。況してや、これらの問題は、中国が19世紀型の植民地支配を維持しているのですから、弾圧の有無に関係なく、民族自決権が優先されるべき事案です。
大国が、自国の国益や世界戦略に合わせて国際法を都合よく恣意的に解釈するのでは、国際社会は、当然に不安定化し、全ての国の安全が脅かされます。ロシアのダブル・スタンダードにも唖然とさせられますが、中国もまた、周辺諸国に対して”民族自決権”を主張して自国への編入を狙う一方で、チベットやウイグルなどについては、領土の一体性を訴えて国際社会からの干渉を拒否しようとすることでしょう。そして、拒否権を付与されている国連の常任理事国ほど横暴である現実は、国際社会に平和と正義をもたらすためには、全面的な制度の見直しを必要としていることを示唆していると思うのです。
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ロシアによるクリミア編入については、国際法学者からは、クリミアのロシア系住民が弾圧を受けていない状態にあって、住民投票による独立や他国編入を行うことは国際法違反である、との指摘があります。弾圧を理由とした人道的介入を以ってしか、他国の介入は許されないと…。
近年の覇権主義的な中国の行動からしますと、ロシアの言い分が通るならば、中国からの移民が居住している地域を抱える国は、常に軍事的な介入を受けかねず、中国系住民が多数派ともなれば、住民投票の実施により領土の一部が中国に編入されてしまう可能性も否定できません。クリミアに関連して誰もが懸念するシナリオであり、それ故に、ロシアに対して批判的な国が多いのですが、その一方で、チベットやウイグルのケースについても誰も言い出さないのが不思議でもあります。ロシアは、弾圧されていないにも拘わらずにクリミアに介入したために国際法違反の大合唱を受けましたが、中国は、チベット人やウイグル人を激しく弾圧し、ジェノサイドと称されるほどの大量虐殺までしながら、どの国も、積極的に介入を言い出さないのです。チベット問題やウイグル問題への介入は、国際法において合法性があるにも拘わらず…。況してや、これらの問題は、中国が19世紀型の植民地支配を維持しているのですから、弾圧の有無に関係なく、民族自決権が優先されるべき事案です。
大国が、自国の国益や世界戦略に合わせて国際法を都合よく恣意的に解釈するのでは、国際社会は、当然に不安定化し、全ての国の安全が脅かされます。ロシアのダブル・スタンダードにも唖然とさせられますが、中国もまた、周辺諸国に対して”民族自決権”を主張して自国への編入を狙う一方で、チベットやウイグルなどについては、領土の一体性を訴えて国際社会からの干渉を拒否しようとすることでしょう。そして、拒否権を付与されている国連の常任理事国ほど横暴である現実は、国際社会に平和と正義をもたらすためには、全面的な制度の見直しを必要としていることを示唆していると思うのです。
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