万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

中国は指向性エネルギー兵器の実験を行ったのか?

2015年04月25日 12時29分16秒 | アジア
フィリピン軍用機に強い光 中国船が照射か 南シナ海(朝日新聞) - goo ニュース
 南シナ海では、軍用を睨んだ岩礁の埋め立てを強行する中国に対してフィリピンは警戒を強め、軍用機による周辺海域における偵察活動を強化しております。緊張が高まる中、フィリピン軍用機が何らかの”強い光”を照射されたとする情報も飛び込んでまいりました。

 ”強い光”の正体は明らかにはされておりませんが、中国軍が、レーザー兵器の実験を行った可能性も否定できません。レーザー兵器に関しては、中国は、毛沢東時代から旧ソ連邦の支援を受けながら開発に着手しております。今日では、開発した兵器として、レーザー兵器のみならず、マイクロ波発射装置、粒子束発射装置など、指向性エネルギー兵器と呼ばれる数々の兵器の名が挙がっております。当初は、人工衛星をレーザーで攻撃する衛生攻撃兵器に関心が集まっていましたが、2014年11月には、国営新華社通信が、小型無人機、つまり、ドローンを撃墜できるレーザー兵器を開発したと発表していますまた、最近では、海外メディアにおいて、中国は国内弾圧にレーザー兵器を使用するのではないか、とする憶測も流れており、使用目的も拡大していることが伺えます。こうした情報に鑑みますと、フィリピン軍用機に使用された光学兵器も、中国が近年開発した指向性エネルギー兵器の一種であり、その効果を実験したのではないかと推測されます。仮に、中国がフィリピン軍用機に対して実験的に指向性エネルギー兵器を使用したとしますと、人命軽視の著しい蛮行としか言いようがありません(低エネルギーのマイクロ波の照射は健康障害を起こし、強エネルギーのマクロ波を1秒間照射すると即死傷…)。

 レーザー技術に関しては、2013年9月に日本国の理研が中国科学院上海光学精密機械研究所と協力覚書を締結しており、こうした技術が軍事に転用されたとしますと、この分野における技術協力は、日本国にとりまして命取りとなりかねません。最初の犠牲国がフィリピンであったとしますと、中国の周辺諸国、さらには、国際社会全体のリスクを高めたことになりますので、国際平和に責任を負う日本国は、即刻、レーザー技術に関する対中協力を打ち切るべきと思うのです。

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コメント (2)
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