アジア投資銀通じ途上国支援=「政治条件付けず」―中国主席(時事通信) - goo ニュース
昨日、バンドン会議60周年首脳会議において、中国の習近平主席が、昨今注目を集めているAIIBについて、融資に際して政治的条件は付さないと発言したと伝わります。この発言、どのように理解すべきなのでしょうか。
メディアの報道では、”政治的条件付けず”とは、”中国はAIIBを通して政治的な影響力を行使しようとするのではないか?”とする途上国の懸念を払拭するための発言として紹介されています。この解釈ですと、中国は、融資に際して、一切の内政干渉はしないと宣言したことになります。内政干渉が伴わないならば、途上国も安心して融資を受けられると…。文字どおりに取ればこのような理解となりますが、その一方で、別の解釈もあり得るようにも思えます。それは、”如何なる国家体制の国、あるいは、政治的な問題を抱えている国であっても、融資の対象として排除しない”という解釈です。AIIBの参加国には、ロシアやイランといった政治的な理由によって経済制裁を受けている国も少なくありません。また、将来的には、北朝鮮も融資対象国となる可能性もあります。加えて、参加国の中には、欧米諸国vs.ロシア、イスラエルvs.イラン、インドvs.パキスタンなど、政治的な対立を抱える諸国が顔を揃えています。しかも、そもそもAIIBの元締めとも言える中国自体が、一党独裁体制の下で国民監視体制を維持しており、チベットやウイグル人に対する弾圧を考えれば制裁を受けてもおかしくない国です。”政治的条件を付さず”の真意とは、国際社会の平和が乱れようとも、国家間の紛争が激化しようともお構いなく、また、国民を弾圧している国であろうとも、無条件に融資を実施するという中国側の決意なのかも知れないのです。
仮に後者であれば、AIIBの融資が拡大すればするほど、国際社会の安全は脅かされ、また、独裁体制や弾圧体制を敷いている諸国も生き延びることになります。果たして、AIIBは、中国が宣伝するように、インフラ資金不足に苦しむ諸国を援け、経済発展を促すための”天使”なのでしょうか?
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仮に後者であれば、AIIBの融資が拡大すればするほど、国際社会の安全は脅かされ、また、独裁体制や弾圧体制を敷いている諸国も生き延びることになります。果たして、AIIBは、中国が宣伝するように、インフラ資金不足に苦しむ諸国を援け、経済発展を促すための”天使”なのでしょうか?
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