いかつい顔。頭には角。そして体を覆う分厚い鎧〈よろい〉。皮膚が盛り上がって出来たブツブツがあちこちにあって、その姿からインドサイは「ヨロイサイ」とも呼ばれています。突進力もありそうです。
思わず、後退りしそうになりますね。
でも、落ちついて見ると、すごくユーモラスです。
耳や尾の先端以外は体毛がなく、その巨体とはうらはらに小さな目。愛らしささえ感じます。
性格もおとなしいとあって、客の人気も高いようです。そういえば、先にあった東山動物園のイベント「ナイトZOO」のポスターも、主役はサイ君でした。
僕も描いているうちに親しみが沸いてきました。
湿原や草原、森林に暮らし、食べ物は草や果実、木の枝など。水浴びをするか、昼寝をするか、食べるかで一日を費やしています。
で、僕はこんな想像をしてみました。
「もしインドサイが肉食だったら・・・」
ライオンに与えられている「百獣の王」の称号は、間違いなくこちらのものになるだろうな。
ふだんの動きはゆったりですが、驚いたり興奮するとかなりの速度で走るそうです。
㊤の絵は、突然、頭を突き出すようにして小走りに駆け始めたところです。何事かと驚きましたが、走る先にいた仲間に近づくと、体をこすり合わせるようにして会話を楽しんでいるようでした。
㊦は正面から。いかついけど憎めない顔でしょ。
角を漢方薬にするための乱獲、密猟などによって生息数が減り、絶滅危惧種に指定されています。