風の遊子(ゆうし)の楽がきノート

旅人を意味する遊子(ゆうし)のように、気ままに歩き、自己満足の域を出ない水彩画を描いたり、ちょっといい話を綴れたら・・・

楽書き雑記「ムクゲの花と申し訳ない思い出」

2018-07-23 06:30:00 | 日記・エッセイ・コラム


名古屋の庄内緑地公園(西区)に出かけ、カメラに収めたムクゲの花です。

この公園はバラなどの花々と共に、古木・巨木が多いことで知られています。だから、猛暑の日でもひと息つける木陰がふんだんにありますが、花々は端境期。覚悟していたとはいえ、ウロウロと歩いていたところ、公園の奥の一角でこのムクゲに出会いました。

ムクゲはアオイ科フヨウ属。当然ながらスイフヨウと似ていますが、妖艶な感じのスイフヨウに対して、ムクゲにはキリっとした美しさを感じる好きな花のひとつです。

ただ、僕はムクゲを見るたびに「申し訳ないことをした」との思いが蘇ります。
それは40年ほど前のこと。転勤先で親しくなった少し年上の友人から鉢植えのムクゲをもらったのです。

彼は書画や草花の栽培など30代後半とは思えぬ多彩な趣味を持ち、鉢植えのムクゲも丹精込めた「作品」でした。
これに対して、彼の大人らしさとはかけ離れていた当時の(今もですが)僕。手入れなどできるはずもなく、転勤も重なっていつのまにか枯らしてしまったのです。