リタイア暮らしは風の吹くまま

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旅の空から~ローマの休日

2021年10月16日 | 日々の風の吹くまま
10月14日(木曜日)。☀🌤。目が覚めたのは6時近く。少しは体内時計のリセットが進んでいるのかな。朝ご飯のレストランが開くのが7時なので、ゆっくりと今日のプランを練ったり、写真の整理や何やら。海外旅行で一番頭を痛めるのが充電するための電源。ヨーロッパは電圧が高いだけじゃなくて、プラグの形が北アメリカのと全然違うからやっかい。あんまり静かなので、テレビでラジオのチャンネルを見つけて、バックグラウンドでかけておく。朝のうちはニュース番組のようで、イタリアだからもちろんイタリア語。でも、ところどころ知っている単語が聞こえたりして、しまいには何となくわかるような錯覚が起きるからおもしろい。

朝ご飯はオレンジジュースとフルーツとクロワッサンとカプチーノで、ヨーロッパに来たという気分をたっぷり。途中で迷子になって1日しかない貴重な時間を無駄にしたくないから、まずは地図を見ながら歩いて行けるスペイン広場とトレビの泉を探検して、午後はタクシーでワタシが行きたいカンポ・ディ・フィオーリに行こうと、カレシが提案。あちこちにある古そうな石畳の道はちょっとロマンチックな風情があって、ほんとに細い道路が野放図に入り組んでいる。「すべての道はローマに通ず」というけど、ローマではすべての細道が幹線道路に通ずと言う感じで、人間1人分の歩道があるのは上等で、そうでなければ自動車やバイクと共用と言う感じ。おまけにそんな細道でも食べ物屋のテーブルが出ていて、車から手を伸ばせば、テーブルのワインを失敬できそうな近さで車が食べている人の脇をノロノロ運転で通り抜けて行くからすごい。

スペイン広場の目玉はもちろんスペイン階段。映画『ローマの休日』で有名になったという以外は何の変哲もないだだっ広い階段だけどね。そこから地図を頼りに有名なトレビの泉。かなりの人がいたけど、普通の状況だったらこんなもんじゃないんだろうな。コロナのおかげで写真を撮るのは楽々。ワタシが気に入ったのは一番てっぺんの彫像。天使が吹くラッパの音がタンタカタァ~ンと聞こえて来そう。(写真は別にアップロード。)けっこう歩いた気分でホテルに戻って、カンポ・ディ・フィオーリまで行くのに、コンシエルジュにタクシーはどうやって摑まえるか聞いたら、タクシースタンドで客待ちしているという話。でも「メーターがオンになっていることを確認しないと危ないです」。それに旅行客だとわかると遠回りしたりして、ぼったくられるかもしれないね。どうしようかと考えていたら、「運転手を時間で雇う方法もありますよ」と助け舟。料金はホテルの勘定に付けられるということで、それじゃあと1時半にお願いして、ランチ。

イタリアでもコロナのワクチン接種が進んで、ローマも「グリーンカード」と呼ばれるワクチンパスポートがないとレストランには入れないしくみ。BC州のワクチン接種記録でもけっこう通用するけど、チェックインの時に確認済みのホテルなら問題なしということで、ホテル内のレストランで食べることにしていて、ランチはピッツァ。前の夜に隣のテーブルのカップルが大きなピッツァと悪戦苦闘していたので、1枚を半分こ。直径40センチくらいのピッツァはトマトソースなしで、アーティチョークとポルチーニきのことベーコンとチーズというシンプルなもの。いやぁ、これがおいしいの何のって、ほんっとにモルトブオノ(サンフランシスコのお気に入りのイタリアンレストランのウェイター氏が教えてくれた「ベリーグッド」)。

午後1時半に運転手のパオロが迎えに来て、ピカピカのベンツで市内観光。行く先々でいちいちドアを開けて、降りるのに手を貸してくれるので、うふふ、何となく貴婦人になった気分。ワタシのお目当てだったカンポ・ディ・フィオーリで「電話をくれたらすぐ迎えに来るからね」と下ろしてくれて、マーケットの中をそぞろ歩き。大小とりどりのトマトやバルサミコ酢、衣類やら何やらを売るテントがたくさん並んでいて、周りはずらりとレストランのテーブル。これぞ元祖「パティオ文化」と言うべきか。ワタシが(買う気もないのに)トリュフのペーストを試食している間にカレシはバンクーバーでは何万円もするような年代物のバルサミコ酢を1万円足らずで買って大満足。ワタシはサングラスが壊れてしまったので、小さなテーブルに並べて売っていたお兄ちゃんからシンプルなのをお買い上げ。出自はわからないけど、聞かないことにしとこ。(写真は別にアップロード。)

次に行ったのはピアッツァ・ナヴォーナ。昔からローマ市民の憩いの場だったそうで、噴水が3つ。真ん中の大きいのが一番人気らしいけど、ワタシが気に入ったのは一番奥の小さい方の噴水で、特に池の縁の天使たち。どうやらローマの天使たちは相当ないたずらっ子揃いだったらしい。(写真は別にアップロード。)残り時間の行く先はパオロにお任せと言うことで、パンテオン、パラティーノの丘、コロッセオ、テベレ川を渡ってカラカラ帝の大浴場跡。古代ローマの男性は肉体美にこだわったんだそうで、大浴場では一度に3千人が入浴したというからすごい。もちろん混浴はご法度だったそうだから、女性が入浴するときは裸の女性が3千人ってことだけど、裸の男たち3千人という方が何だか身震いしちゃうような・・・。

最後はジアニコロの丘の上でローマを一望。カレシと2人だけでの観光だったら、到底1日でこれだけ見られなかったな。最初はちょっと贅沢かなあと思ったど、結果的にすごい価値があったってことで、とっても印象に残る「ローマの休日」を過ごすことができてよかった。