リタイア暮らしは風の吹くまま

働く奥さんからリタイアして、人生の新ステージで目指すは
遊びと学びがたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

テレワークがスポットを当てたのは夫婦の絆かも

2021年10月04日 | 日々の風の吹くまま
10月3日(日曜日)。☁⛅🌤。目が覚めたらもう8時半近く。何となくぐずぐずしているうちに、カレシが「スクランブルエッグを食べたくなった」。あら、卵、あるよ。作る?「う~ん、ガスレンジの使い方、よくわからないからなあ」。あっ、そ。「トーストにスクランブルエッグを載せただけのでいいんだけどさ」。それじゃあということで、ごそごそと起き出して、身支度を済ませてキッチンへ。卵3個を溶いてフライパンでかき回している間に、カレシはルーフデッキからパセリとバジリコを摘んで来て、もいでから色づいたプチトマトをスライス。ブリオシュのトーストに卵を載せてお皿に盛ったら、あぁら、けっこうおしゃれっぽい朝ご飯になったじゃないの。こういう「2人の朝」もたまにはいいもんだね。


おとといの「おうち会食」のテーブルではいろんな話題が飛び交って賑やかだったけど、その中にテレワークの功罪も入っていた。コロナの前は、ピーターはまあ普通の勤務時間で、ダグは旅客便の発着時間に合わせて午後からの勤務というすれ違いカップルだったけど、劇場が閉鎖されてからピーターは完全なテレワーク、旅客便が飛ばなくなったダグも一時帰休になって終日在宅。日本のサラリーマン家庭では何かと軋轢が起きているらしいんだけどと話を振ったら、2人は口をそろえて「一緒にいる時間が増えるからいいと思うけどなあ」。でも、ダグ曰く、「オージー訛りのでかい声で会議をやるからうるさいんだよ」。ピーター曰く、「仕事に集中していると何かとうろうろするんだよ、こいつ」。それで、去年の秋に手狭な1LDKのマンションを売って、とりあえず2LDKの賃貸アパートに引っ越したんだそうで、ダグが仕事に戻ったら、改めて広めの2LDKのマンションを買うつもりでいるとか。

いくら仲のいいカップルでも、大人2人が狭い空間で1日中顔を突き合わせていると、どうしてもストレスになるってことだね。それでも一緒の時間が増えたとポジティブでいられるのは、愛で結ばれた2人の絆の強さだろうな。「We are in this together」というフレーズそのもの。連帯感を示す場面でよく使われる表現で、大勢の中でならグループとしての結束を促す掛け声になり、2人の間でなら「二人三脚でがんばって乗り切ろう」という意味になり、それがカップルならさらに2人の絆の強さを確認し合うような意味合いを持って来て、そこからどんどん突き詰めて行けば、しまいには「結婚とは何なのか」という根本的な問いかけに行き着くようで、よく使われる慣用句でありながら、なかなか奥が深い。そこではたと思い出したのが、小町横丁の『僕の在宅勤務は迷惑ですか』というトピック。ずらっと並んだ「受入れ側」(主に妻)の眉を吊り上げて迷惑だと息巻いているような反応にちょっと気を呑まれた気分で、この人たちにとって結婚て何なんだろうと考えていたんだけど、それはたぶんこの人たちの書き込みに、この「we are in this together」という夫婦の連帯感が感じられなかったからだろうと思う。

まあ、婚活に関するトピックでもそうなんだけど、昨今の「結婚」とは、どうも「結婚」というものがしたくて、がんばって婚活して、イメージした「結婚」ができそうな相手を見つけて、イメージした「結婚生活」を実現するものになっている感がある。つまり、それぞれの「結婚している」意識がどこかでずれていて、そこへコロナで突然テレワークという労働形態が降ってわいてきたもので、夫婦の絆の形、あるいはその欠如にスポットが当たったということかもしれないな。うん、それにしても、現代の結婚って、いったい何なんだろうね。


もしかしてIT技術も人間も賞味期限切れとか?

2021年10月03日 | 日々の風の吹くまま
10月2日(土曜日)。☁🌤⛅。いやあ、きのうは楽しかったぁ。前菜もサラダも鴨のコンフィもみんな大好評で、特に腕まくりをして大奮闘したわけじゃないけど、シェフ冥利に尽きる気分。ドイツ系でソーセージ通というダグがサラダに添えたソーセージを気に入って、「どこで売ってる?」と聞くから、行きつけのSave-On-Foodsのスペシャルティアイテムのフリーザーにあるのよ。鴨の足も同じフリーザーに胸肉と一緒に置いてあるの。家ではダグが主に料理をするということで、コンフィに不可欠の脂を自分で精製する方法とか、ポケの作り方とか、キッチンでのあれこれ料理談義も楽しかったなあ。お開きなったのはそろそろ10時という頃で、2人が持って来た白ワイン1本とワタシが用意した赤ワイン2本はどれもぜぇ~んぶ空っぽ。超が付く久しぶりの「おうち会食」は大成功。

今日は普通の日に戻って、土曜日の掃除。ラジオから、きのうメトロタウンであった地域一帯の封鎖と武装した警察によるものものしい捜索は、大山鳴動して鼠一匹見つからなかったというニュース。銃声が聞こえて、メトロタウン駅ではパイプ爆弾があるという通報は嘘だったわけで、今あちこちで問題になりつつあるswattingという悪質ないたずらの疑いで調査しているとう話。このswattingというのは警察に虚偽の通報をして、SWATチームという機動隊のような武装チームを出動させるというもので、どうやらゲーマーたちのコミュニティが発祥地らしい。やる方はいたずらのつもりかもしれないけど、警察への嘘の通報はれっきとした犯罪。特殊な武器を持ったチームが出動するわけで、アメリカでは死者が出たケースがあって、このときは通報した26歳の若者が逮捕されて懲役20年の実刑判決が出たという。IT技術で身元を隠す方法がいくつもできて、しかも裏サイトで商売にする輩まで現れて、一種のサイバー攻撃になりつつあるとか。まあ、人騒がせないわゆる愉快犯なら捕まえるのはわりと簡単らしいから、きのうの事件もそっちの方向に向かうといいけどね。

こういうことをゲーム感覚でやられたんではたまったもんじゃないけど、デジタル時代、インターネット時代になって、物心ついたころから仮想空間のゲームやソーシャルメディアの中で育った世代が、人間の人間たる本質そのものを変えつつあるような気がする。人間の思考のプロセスは、基本的に無限の広がりを持つ空間でその人を囲む様々な事象との関連性(コンテキスト)を意識しながら進めるアナログなものだと思うんだけど、IT依存のデジタル思考にはそのコンテキストが抜け落ちているような気がしてならない。ゼロと1を組み合わせた言語で「考える」コンピュータはデジタル思考の最たるものだろうけど、それが本来アナログな人間の脳内で「ゼロか1」の二択的思考になってしまって、しかもその選択が衝動的になっているように見える。まあ、ゼロと1の間の無限空間を通らない分、思考に要する時間が飛躍的に短縮されたということなのかもしれないけど、もしかしたらIT技術そのものが賞味期限を過ぎてしまったのかも。

つらつらと思うに、人間のやることって、初めの意思や意向とは全く反対の方向に発展したり、似ても似つかない結果を生むことが多いな。ソーシャルメディアも然り。FOMO(取り残され不安症)を生んでスマホ依存症を増やし、WOKE(社会意識高い系)を生んで、究極のいじめとも言える「キャンセルカルチャー」に発展させ、人間同士の理解とつながりを深めるどころか、社会の分断を深めて、ぶっちゃけ、誰が書いたのかもわからない「マニュアル」に従わないとどんどん生き辛い人生にしているように見える。ゼロと1の間には喜怒哀楽の豊かな空間が無限に広がっていると思うんだけどなあ。人類そのものがこの地球上での賞味期限を過ぎたということじゃなければいいけど。


お客さんを呼んでのディナーはシンプルイズベスト

2021年10月03日 | 日々の風の吹くまま
10月1日(金曜日)。⛅🌤。あぁ~あ、とうとう10月。首を長くして待っていたバケーションも、もうあと10日になっちゃった。コロナ時代の「ニューノーマル」の旅行には今までなかった手続きが何かといろいろあってめんどくさいけど、見方を変えれば、激安で楽々に慣れた人たちはそのめんどうくささを嫌うだろうから、納得してルールに従う人たちが中心になって、ある意味で「安心度」が高まるような感じがする。

さて、今日はピーターとダグが来るので、朝からちょっとばかり忙しい。お客を呼んでのディナーなんて、ほんとに2年ぶり近いんじゃないかな。ちょうどよく解凍した鴨の足を冷蔵庫から出して、キャセロールに並べて塩をパラパラ、胡椒たっぷり。そのまま蓋をしておいて、ルーフデッキのハーブポットからタイムをひと掴み。フリーザーからキハダマグロとビンナガマグロと殻付きホタテを出して来て、包丁で要るだけ切れるようになるまでカウンターで解凍。あとは午後までのんびり。午後一番でウォーキングに行って、次いで買い物。普通の買い物以外は、サラダに添えるエキゾチックなソーセージ2種類とデザート。デザートはしばし考えて、軽くマカロン。

帰って来てさっとシャワーを浴びて、鴨を脂に沈めてオーブンに入れて、前菜を作っていたら、ラジオから「メトロタウンのモールで警察が緊急避難を明示、駅も閉鎖されている」というニュース。何でも銃声が聞こえたという通報があったんだそうで、おいおい。でも、調べたら電車は止まらずにメトロタウン駅を通過しているとわかって、ほっ。ところが、ピーターから「ダグが車で行くと言うので、着いたらビジター用の駐車場パスを貸してね」。それはいいけど、メトロタウンの外を通るキングスウェイは閉鎖中だと思うから、折からラッシュ時で並行する幹線道路はどこも渋滞しているんじゃないかな。でも、5時半には我が家のマンションの前の道路に着いたと電話があって、「駐車場はどこから入ればいい」。マンションの前なら、いったん6番ストリートに出て、右折して5番アベニューから7番ストリートに回ってね。ワタシは頃合いを見計らって地下1階のビジター用駐車場へ。待っていたのはメトロタウンの事件を知らないでいたのんきなお2人さん。

オーストラリア出身のピーターと生粋のカナダ人だけどニュージーランド人を自称するダグはれっきとした法律婚の同性カップルで、とにかくめっちゃくちゃ楽しい。まずは食前酒と眺望をお供にひとしきりおしゃべり。今夜のメニューは、ショットグラスに盛ったビンナガのポケとキハダマグロとカイワレを海苔で蒔いたもの2本とホタテの殻焼き(バター醤油とレモン)の前菜、焼いたソーセージ2種類(バイソンとイノシシのスモーキーとグランマニエ入りの鴨のソーセージ)のスライスを添えたミニトマトとベビーレタスのシンプルなサラダ、鴨の足のコンフィとモレルきのこ入りライスとコールラビとパティパンのあっさりソテーのメインコース、コーヒーとマカロンのデザート。手間をかけて大奮闘せずに楽しく作るコツは何と言ってもシンプルイズベスト。それでは、4人でかんぱぁ~いっ。


スマホを壊して新しいのを買いに行ったら1年で20万円の節約になった話

2021年10月01日 | 日々の風の吹くまま
9月30日(木曜日)。🌧☁⛅🌤。今日で9月もおしまい。カレンダーを見て、もう1年の4分の3が過ぎちゃったんだなあとため息。何となく急かされているような気がするけど、きのうの夜に一大事件が起きたせいかな。事件というほどのことじゃないんだけど、晩ご飯の後でカレシの運転でHマートに行って帰って来て、駐車場で後部座席の床に置いていた買い物袋を出そうとしたところで、ガッチャン。えっと思って足元を見たら、ワタシのスマホがコンクリートの床にコロン。かがんだ時にジャケットのポケットから落ちたらしい。慌てて拾い上げてスワイプしてみたけど、どうやら即死。あぁ~あ。

TELUS(電話会社)の販売店がモールの中にあるので、10時の開店時間に駆けつけて、仕切り板の向こうでモニターを眺めていたおじさんに、スマホが壊れちゃったので新しいのがいるんですけど。「アップルですか、サムスンですか」とおじさん。サムスンのとにかく一番シンプルなのが欲しいんですけと。「う~ん、サムスンは今ここに在庫がないんですよ。他の店にはありますけどねえ」。他の店って、一番近いところはどこですかぁ。「メトロタウンに2ヵ所ありますよ」。はあ、メトロタウンかぁ。でも、ないものはないわけだから、さっと回れ右して帰って来て、カレシにメトロタウンまで行って来るよと言って、Compassカードを持って、またさっと回れ右で出直し。駅まで超早足で歩いて、電車に飛び乗って、メトロタウンは4つ目。はあ、2年ぶりくらいかな。何しろでっかいモールなので、TELUSの店に行きつくのにゆうに10分。途中のアップルストアの外には長い行列ができていた。

ちょうど手が空いていたおにいさんに壊れたスマホを見せながら同じセリフ。「どうしたんですか」と聞くから、落としたら頓死しちゃった。「外には傷ひとつないですねえ。アンラッキー」。ほんとにそうだよねえ。おにいさんはコンピュータでアカウントを調べて、「あまりデータを使っていないのに、これでは払い過ぎですね」。あらまあ。「子会社のKOODOのプランに切り替えると、ずっと安くなりますよ」。う~ん、でもカレシの方には影響ないのかなあ。「家でWIFIを使っているなら影響ないですよ。SIMカードを取り換えるだけですから」。ということで、おにいさんが出して来てくれたのはサムスンのGALAXY A32というやつ。壊れたS8と比べたら、大きくて厚くて重いなあ。でも、TELUSのプランのサムスンのSシリーズの半分以下の値段で、5GB×2で10GBのプランが月5千円。これに新しいスマホの代金が24ヵ月間に月1500円ずつ加算されて、合計6500円。今までの3分の1になる勘定で、「1年間で14万円ちょっとの節約になりますよ」とおにいさん。う~ん、無視できない数字だなあ。

スゴイ節約でうひっという気分になっていたら、今度は「テレビはどれくらい払っていますか」とおにいさん。ケーブルはShawで、月に1万円ちょっと。「固定電話とインターネットはTELUSのバンドルで約1万5千円なので、テレビも一緒にすると、別々よりも月に1万円近く節約できますよ」とおにいさん。でも、テレビはほとんど見ないんだけどと言ったら、「それならなおさらですよ。見ないテレビに毎月1万円は無駄じゃないですか」。はあ、それもそうだなあ。モバイルとホームプランのバンドルの両方を変えたら、月々2万円近い節約で、1年にしたら何と24万円。いや、けっこうですぅ、なんて言うアホはいないよね。「11月5日まで仮契約で保留しておきますから、決まったら電話ください」。はぁい。帰って来て、カレシにその話をしたら、「商業放送はほとんど見ないんだから、安けりゃ安いほどいいに決まってるだろ」。うん、そだねえ。それにしても、スマホを落として壊したおかげで、すごぉ~い節約になっちゃうなんて、何だかお口ぽかぁ~んの気分・・・。