そのうちに小春日和 の日光の魔術に浸った 一週間が続き、寒さが身に沁みる夕べには 母は炉格子の焚き付けにマッチを擦り、 スーザンは夕食に馬鈴薯を添えた。 そのような晩には大きな暖炉が 一家の中心となり、夕食後その周りに集まる 時が一日のうちで最も楽しい時であった。 【「炉辺荘のアン」 第39章】 |
起床時こそ少々、冷えましたが、
日中は今日も小春日和となりました。
この所、本当に穏やかな晴天が続いています。
そして今年も又、絢爛たる落葉の季節がやって来ました。
紅、朱、褪(あ)せた赤、黄、青朽ち葉・・。
小さな庭の一隅に、風もないのにはらはらと
舞い落ちて来る、柿紅葉や紅葉(もみじ)の葉。
毎年の事ながら、生活の中に沁み込んで来る、
深まる秋の風情・・といったところです。
【よろん焼】
さて、長閑(のどか)な小春日和の昼下がり。
舞い落ちる落葉を窓越しに眺めながら、
お茶でも頂きましょうか・・。
となれば・・。
『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、開店と致しましょう。
今日は、色鮮やかな落葉とは対極にある、
南国の深い海を思わせる藍の器。「よろん焼」 です。
その名の通り、鹿児島県与論島の焼き物です。
あの深い藍は、ガラスと陶器の融合の結果なのだとか。
この焼き物の詳しい説明は省きますが、
兎にも角にも、藍の色に魅せられました。
今日の珈琲は、マンデリン。
酸味がほとんどなく、コクがあり味わい深い珈琲。
今日のカップに、ピッタリな気がしています。