Ｐ・Ｔ・アンダーソンと盟友の息子

ポール・トーマス・アンダーソン監督作品の常連俳優と言えば、フィリップ・ベイカー・ホール、ジョン・C・ライリー、フィリップ・シーモア・ホフマン、

アダム・サンドラー、ダニエル・デイ＝ルイス、ホアキン・フェニックス、ウィリアム・H・メイシー、ルイス・ガスマン、ドン・チードル、

他の出演者には、サミュエル・L・ジャクソン、マーク・ウォールバーグ、トム・クルーズ、ケヴィン・J・オコナー、ジョシュ・ブローリン、

ベニチオ・デル・トロ、アルフレッド・モリーナ、ポール・ダノ、キアラン・ハインズなど素晴らしい俳優ばかり。意外なのは常連女優がいませんね

「ブギーナイツ」（９７）、「マグノリア」（９９）、「パンチドランク・ラブ」（０２）、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」（０７）、

「ザ・マスター」（１２）、「インヒアレント・ヴァイス」（１４）、「ファントム・スレッド」（１７）とずっと見て来て、お気に入りばかり。

そんな中、フィリップ・シーモア・ホフマンの不在は淋しいの一言。しかし、うれしい出来事が！最新作「リコリス・ピザ」（２１）で…

シーモア・ホフマンの息子が映画デビューします！１９７３年のサンフェルナンド・バレー。子役として活動する高校生ゲイリー・ヴァレンタイン…

（クーパー・ホフマン）は、写真撮影にやって来た１０歳年上のカメラマンアシスタント、アラナ・ケイン（アラナ・ハイム）に一目惚れ。果たして？

ショーン・ペン、トム・ウェイツ、ブラッドリー・クーパー、マーヤ・ルドルフ共演。アラナも映画デビュー作。タイトルは当時のレコードチェーンの名前だとか。

素晴らしきプロフェッショナルたち

リュック・ベッソン脚本、監督の「ニキータ」（９０）は、監督お得意の女性を主役にした暗殺者（アンヌ・パリロー）のアクション映画。

大ヒットしたので「ＮＩＫＩＴＡ／ニキータ」（１０～１３）としてＴＶシリーズ化。主演のニキータを務めたのが、マギー・Ｑ。

１９７９年５月２２日、ハワイのホノルル出身。母親がベトナム人です。東京、台湾、香港と移り住み、ジャッキー・チェンの事務所に所属し…

映画出演のチャンスを掴みます。香港映画ですから、アクションもお手のもの。「Ｍ：ｉ：III」（２０）や「ダイ・ハード４.０」（０７）、

「ダイバージェント」（１４）シリーズなどに出演。最新主演作が「ザ・フォーリナー／復讐者」（１７）のマーティン・キャンベル監督…

「マーベラス」（２１）です。長年トップクラスの暗殺成功率を誇り、親子のような絆で結ばれていた師弟コンビ…

アンナ（マギー・Q）とムーディ（サミュエル・Ｌ・ジャクソン）。アンナはサイゴンで起きた大虐殺を逃れ、ムーディに育てられたのです。

ある日、ムーディが何者かに惨殺され、アンナは復讐に乗り出します。そんな彼女の前に現れたのは、ターゲットの護衛を請け負った…

レンブラント（マイケル・キートン）と名乗る護衛のプロ。敵対関係にあるアンナに対し、意外にもソフトな物腰で迫るレンブラント。

果たして、彼の思惑は？予測不可能な結末とは？サミュエルがすぐに殺害されてびっくり。さらに曲者ロバート・パトリック共演。むむ。

初めまして、マルタの映画

マルタと聞いて思い出すのが『マルタの鷹』。それしか思い浮かびませんでした。『マルタの鷹』は、アメリカの作家ダシール・ハメットの…

代表作の長編作品で、私立探偵サム・スペードが登場するハードボイルド小説。ちなみにハードボイルドとは、固ゆでされた卵のことで…

感傷や恐怖などの感情に流されない性格のこととか。なるほど。そして映画化されたのは３作で、 ロイ・デル・ルース監督の１９３１年版。

ウィリアム・ディターレ監督、ベティ・デイヴィス主演の１９３６年版。１番有名なのがジョン・ヒューストン監督、ハンフリー・ボガート主演の…

１９４１版で、“マルタの鷹”と呼ばれる彫像を廻る争奪戦を描いています。なお、ボガード編は名作と言われ、未見の方はぜひ。

なんでマルタかと言うと、実はマルタ製作映画で初の日本公開作品が、アレックス・カミレーリ脚本、監督「ルッツ 海に生きる」（２１）なんです。

地中海の島国マルタ。曾祖父の代からの漁船ルッツに乗り、漁師をしている２６歳のジェスマーク（ジェスマーク・シクルーナ）。

ある日、漁に出たもののあまり魚は獲れず、さらに船底から水漏れが見つかります。修理代を稼ぐにも不漁続きでなかなか収入が得らず…

さらに生まれたばかりの息子の発育不良がわかり、その治療費も必要に。裕福な実家を頼ろうとする妻のデニス（ミケーラ・ファルジャ）。

２人で乗り越えたいと考えるジェスマーク。果たして？ジェスマークは俳優ではなく、ルッツに乗る本物の漁師だとか。マルタの海は美しい。

シリーズ終焉、見届けます。

アラン・グラント博士役のサム・ニールは、「オーメン」（７６）シリーズ３作目、完結編「オーメン／最後の闘争」（８１）で、大人になった…

ダミアン・ソーンを演じました。「デッド・カーム／戦慄の航海」（８８未）では、ニコール・キッドマンの夫役。ジェフリー・アーチャー原作、

バズ・キューリック監督「ケインとアベル」（８５／ＴＶＭ）もお気に入り。エリー・サトラー博士役のローラ・ダーンは…

「ブルーベルベット」（８６）、「ワイルド・アット・ハート」（９０）、「インランド・エンパイア」（０６）、ＴＶシリーズの…

「ツイン・ピークス」（１７）など、デヴィッド・リンチ監督のお気に入り。イアン・マルコム博士役のジェフ・ゴールドブラムは…

デヴィッド・クローネンバーグ監督「ザ・フライ」（８６）で、ハエに変身する科学者を熱演。「インデペンデンス・デイ」（９６）でも大活躍。

３人の博士は、マイケル・クライトン原作、スティーヴン・スピルバーグ監督「ジュラシック・パーク」（９３）で初めて顔を揃えます。

そこは大富豪ジョン・ハモンドのインジェン社が作った、生きた恐竜がいるアミューズメント・パーク。「ロスト・ワールド／ジュラシック・パーク」（９７）、

「ジュラシック・パークⅢ」（０１）後、クリス・プラット主演、コリン・トレヴォロウ監督「ジュラシック・ワールド」（１５）に。

２作目「炎の王国」（１８）に続く３作目が、シリーズ完結「ジュラシック・ワールド／新たなる支配者」（２２）です。もちろん、３博士も出演します。

バズ・ライトイヤーのルーツとは？

２００６年からピクサー・アニメーション・スタジオは、ウォルト・ディズニー・カンパニーの子会社となり、最初のアニメーション映画が…

ジョン・ラセター監督「トイ・ストーリー」（９５）でした。見ました？全編フルＣＧの長編アニメは、大人も感動の１作となりました。

アンディ少年のお気に入りのおもちゃ、カウボーイ人形のウッディ・プライド（声：トム・ハンクス）。実はおもちゃたちは生きていて、話したり…

自由に行動できるという秘密を持っていました。それを人間に知られてはいけないというのが『おもちゃのルール』。恐竜のレックス、

ミスター・ポテトヘッド、ブタの貯金箱のハム、体がバネの犬スリンキー・ドッグ、電気スタンドの人形ボー・ピープ、ボーのヒツジたち…

ビリー・ゴート・グラフなど。そしてアンディの誕生日にやって来たのが、アクション人形バズ・ライトイヤー（声：ティム・アレン）。

大ヒットシリーズは「トイ・ストーリー２」（９９）、「トイ・ストーリー３」（１０）、「トイ・ストーリー４」（１９）とあり、

さらにスピンオフ作品もたくさん。最新作がアンガス・マクレーン監督「バズ・ライトイヤー」（２２）で、「トイ・ストーリー」の前日譚。

プレゼントとして登場したスペース・レンジャー、バズのルーツとは？本作の声の担当は、クリス・エヴァンス。他にタイカ・ワイティティ！と…

ジェームズ・ブローリンも。アンディやウッディたちと出会う前のバス。思い込みの激しいバズ。宇宙歴３９０１『無限の彼方へ、さぁ！』

休館中のプチ・パレ美術館展

この夏のＳＯＭＰＯ美術館は、「印象派からエコール・ド・パリへ スイス プチ・パレ美術館展」が開催されます。西新宿にあります。

初めて耳にするプチ・パレ美術館は、スイスのジュネーブにあり、工業用ゴムの製造で財を成したオスカー・ゲーズ氏によって…

１９６８年に創設されたそうです。ちなみにスイスの首都はベルン。美術館のコレクションは、１９世紀後半から２０世紀初頭の…

フランス絵画で構成されていましたが、ゲーズ氏が亡くなった１９９８年以降、休館状態。各国の展覧会に出品協力をしているんだとか。

今回は、日本で約３０年ぶりのコレクション展なんだそうで、日本にいながら有名な絵画作品を見ることが出来るのは幸せ。

ポスターの絵は、ピエール・オーギュスト・ルノワール作『詩人アリス・ヴァリエール＝メルツバッハの肖像』（１９１３年）、

モーリス・ドニ作『休暇中の宿題』（１９０６年）と『ペロス＝ギレックの海水浴場』（１９２４年）、ジャン・メッツァンジェ作…

『スフィンクス』（１９２０年）、アンリ＝エドモン・クロ作『糸杉のノクチューン』（１８９６年）、モーリス・ド・ヴラマンク作…

『７月１４日 踏切、パリ祭』（１９２５年）、テオフィル＝アレクサンドル・スタンラン作『猫と一緒の母と子』（１８８５年）、

モーリス・ユトリロ作『ヴィルフランシュの通り』（１９２１年）など、６５点の油彩画が来日。休館しているなんてもったいないような。

タイカ・ワイティティ監督、ソー２作目

マーベル・コミックのヒーローの中では、ソーが好き。１９６２年、マーベル・コミックに初登場した北欧神話の神トールの英語読み。

ケネス・ブラナー監督「マイティ・ソー」（１１）で、傲慢さゆえ父王オーディンの怒りを買い、神の世界アスガルドから追放されたソー。

キャッチコピー『オレ様、神様』のソー役は、オーストラリア のメルボルン出身のクリス・ヘムズワース。ブロンドのロン毛がお似合い。

３作目「マイティ・ソー バトルロイヤル」（１７）で、ベリーショートになりショックでした。「ホース・ソルジャー」（１７）のせいです。

シリーズ２作目は「マイティ・ソー／ダーク・ワールド」（１３）。「アベンジャーズ」（１２）などの他のマーベル作品にも出演していますが…

最新作でシリーズ４作目が公開。タイカ・ワイティティ監督「ソー：ラブ＆サンダー」（２２）です。しかし、ポップなポスターは何ごと？

「マイティ・ソー バトルロイヤル」（１７）や「ジョジョ・ラビット」（１９）の監督で俳優のワイティティ。なるほど。分かる気が…。

「アベンジャーズ／エンドゲーム」（１９）で、サノスとの最終決戦後、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーと宇宙へ旅立ったソー。

ところが全ての神々を排除すると脅迫する、ゴア・ザ・ゴッド・ブッチャーが現れます。ニューアスガルドの王のヴァルキリー（テッサ・トンプソン）と…

ソーの友人コーク（ワイティティ）、かつての恋人ジェーン・フォスター（ナタリー・ポートマン）と共に立ち向かうソー、果たして？見ますよね。

グルー誘拐事件発生！

２０２０年７月１７日、日本公開予定だった本作。全米公開日が翌２１年７月２日に延期され、日本も延期。さらに製作会社の…

イルミネーションの都合でまた１年延期。結局２年遅れの公開となったのでした。それがカイル・バルダ監督「ミニオンズ フィーバー」（２０）です。

１９６８年を舞台にした「ミニオンズ」（１５）の続編で、「怪盗グルーの月泥棒 ３Ｄ」（１０）でスタートした「怪盗グルーシリーズ」の…

５作目に当たります。フェロニアス・グルーこと怪盗グルー（声：スティーヴ・カレル）は世界一の悪党を目指し、手下のミニオンたちと…

月を盗むことを計画。こうして登場したグルーでしたが、黄色くてオーバーオールとゴーグルを身に着け、歌とダンスが得意で…

変な言葉を話すバナナ好きのミニオンたちは、主役以上に大人気！背が高くて目が２つあるリーダーのケビン、目が１つで真ん中分けの…

スチュアート、目は２つでオッドアイ＆ハゲ頭のボブ。３人の声はアニメ監督のピエール・コフィンという人。本作で初登場の歯列矯正中の…

オットーの声も。１９７０年代。１１歳のグルーをミニボスと呼び日々悪事を働くミニオンたち。ある日、グルーが何者かに誘拐されます。

３人組はミニボス救出のため、カンフーマスター（声：ミッシェル・ヨー）と出会い、弟子入りを志願。果たして？声の出演は超豪華で…

タラジ・Ｐ・ヘンソン、ジャン＝クロード・ヴァン・ダム、ドルフ・ラングレン、アラン・アーキン、ダニー・トレホ、ジュリー・アンドリュース。

黒電話が鳴ると…

ちょっと怖いポスターですが、ホラー映画にはありがちなのでお許しを。しかし、じっと見ると怖い。１９６６年７月１６日、コロラド州…

デンヴァー出身のスコット・デリクソン監督はホラーがお好き。「ヘルレイザー／ゲート・オブ・インフェルノ」（００）、「エミリー・ローズ」（０５）、

「地球が静止する日」（０８）、「ＮＹ心霊捜査官」（１４）があり、ほぼすべての脚本も担当。脚本のみでは「ルール２」（００）や…

「デビルズ・ノット」（１３）も。ベネディクト・カンバーバッチが主演を務めたシリーズ１作目の監督「ドクター・ストレンジ」（１６）も。

そしてホラーに戻りますが、「フッテージ」（１２）で組んだイーサン・ホークと再びコラボ。それが冒頭の「ブラック・フォン」（２１）なんです。

原作は、ホラーの帝王スティーヴン・キングの息子で「ホーンズ 容疑者と告白の角」（１３）でも知られる、ジョー・ヒルの短編集…

『２０世紀の幽霊たち』内『黒電話』。子供の失踪事件が相次ぐコロラド州の町。ある日、気の弱い少年フィニー（メイソン・テムズ）は…

マジシャンと名乗る男（イーサン・ホーク）と出会い、無理やり車に押し込まれてしまいます。気が付くとそこは地下室で、頑丈な扉と…

鉄格子の窓、そして断線している黒電話が…。突然、鳴り響く黒電話！果たして？そしてフィニーの妹グウェン（マデリーン・マックグロウ）が…

見たという予知夢とは？本作もブラムハウス・プロダクションズの作品。「フッテージ」同様、イーサン・ホークのホラー、楽しみです。

ミス・ワールドの転換期

世界３大ミスコンテストとは、ミス・ユニバース、ミス・インターナショナル、ミス・ワールドのこと。１９５２年にアメリカで始まったミス・ユニバース、

１９６０年に日本で始まったミス・インターナショナル、１９５１年にイギリスで始まったミス・ワールド。うむ、違いがわかりませんが…。

なんでも２００１年にフィリピンで始まったミス・アースというのもあり、世界４大ミスコンテストと呼ばれているそう。知りませんでした。

ただ美しいだけでなく、知性も必要。フィリッパ・ロウソープ監督「彼女たちの革命前夜」（１９）は、ロンドン大会で起きた実話です。

１９７０年のロンドン、大学に入学したサリー・アレクサンダー（キーラ・ナイトレイ）は、女性解放運動の活動家ジョー・ロビンソン…

（ジェシー・バックリー）と出会います。彼女の所属団体では、女性をモノのように品定めするミス・ワールドの開催阻止を計画中。

開催準備は進み、司会者にはアメリカのコメディアン、ボブ・ホープ（グレッグ・キニア）を起用。やがて世界各国から出演者が続々と…

集結する中、カリブ海の島国グレナダから参加したジェニファー・ホステン（ググ・バサ＝ロー）は、白人にばかり注目が集まることに…

複雑な心境でした。いよいよ開催当日。果たして？１９７０年のミス・ワールドはグレナダのジェニファー・ジョセフィン・ホステン。うむ。

ちなみにインドのアイシュワリヤー・ラーイ（９４年）、プリヤンカー・チョープラー（００年）もミス・ワールドです。綺麗。