雲南、見たり聞いたり感じたり

雲南が中心だった記事から、世界放浪へと拡大中

過熱する暗記地獄2

2006-09-14 23:02:54 | Weblog
写真は昆明より南にバスで4時間の町、石屏の郊外で。男の子はたいてい丸刈りで、子供同士で元気に遊んでいた。メンコやバドミントン、追いかけっこなどに興じていた。のびのびと子供が暮らす町もある。
【恐怖の白い粉】
 中国のある省の話。
 ・・子供が注意力散漫で宿題がいつも終わらないので、医者に連れて行ったところ、薬を処方された。その薬を飲ませると、子供は見違えるように集中力を発揮し、成績もよくなった。その3年後、高校の入学試験前後に成績が落ちてきたので、薬の量を増やしてもらった。するとまもなく、子供の様子がおかしくなった。親もこれはおかしいと思い、別の医者に診てもらったところ、「薬物中毒」との診断。なんと覚醒剤を処方されていたのだ。子供はへんになり、試験どころではなくなった。親もまさかそんな危険な薬とは思っていなかったと嘆いているそう。
 恐ろしい話です。当然ながら、試験がらみの自殺記事もありました。

 さて、今夏はちょうど高考の結果が整理されたころだったため、雲南の新聞では昆明市のお隣の曲靖一中から、10人が中国最高峰の理系大学の清華大学に、3人が北京大学に合格したという話題で盛り上がっていました。
 その中学校には生活保護世帯も相当数あったそうですが、親と学校の先生が一致団結し、子供の意欲をかき立てたことが合格の秘訣だったと分析していました。雲南省の人々は、なんとか生活をステップアップしたいという願望が他省よりもは強く、中国の伝統的な科挙の時代に逆戻りしてしまったような気さえします。

 全国紙の『中国青年報』で「人格教育がなおざりにされている」と指摘するまでもなく、心ある親が心を痛める今日の中国教育。日本ではゆとり教育が、批判にさらされてますが、私にはそれほど悪くはないように思うのです。
 
次回からは中国の幼稚園事情についてです。もし質問等ありましたら、遠慮なくお寄せください。

コメント
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