写真はシーサンパンナのハタ郷の茶王樹近くにて。静かなダム湖で、付近のアイニ族(中国政府はハニ族の中に入れている少数民族)の村人以外は入り込むことのない道の奥にあるにもかかわらず、水は緑色に濁っていた。日本でいうところの清流は中国では、ほとんどないのかもしれない・・。
話は茶王に戻ります。
【ひどすぎる保護】
前回の2700年の茶王の‘保護’は専門家でない私でも、あんまりだと思うくらいだから、専門家から見ると、目を覆わんばかりの処置、ということになるようだ。
西双版納(シーサンパンナ)熱帯植物園副研究員・張順高氏は
「もともと茶樹は酸性土壌を好むので、アルカリ性であるセメントを用いると根の呼吸に甚大な障害をもたらします。土を踏み固めるのもダメです。また、他の参観設備の設置も長年、古茶樹の周囲にあった生態環境を改変してしまい、悪影響を及ぼします」と指摘している(春城晩報2004年8/26)。
【樹齢800年の古茶樹群も死滅】
さらに新聞を読みすすめて衝撃を受けた。古茶樹の危機はこの「古茶王」一つだけではなかったのである。同じく雲南省南部にある西双版納州モン海県にある樹齢800年以上の栽培型古茶樹群も90年代初めより同様の「保護措置」を取られ、多くが枯死してしまったというのだ。その際、専門家チームが急遽、救助にあたり、生き残った木のうち数本は息を吹き替えしたかに見えたが、それも5年以内に死んでしまった。
【枯れた千年茶王】
2004年11月には同じく西双版納州のすぐ北にあたる思茅市瀾滄県恵明郷景邁村にある1万畝の古茶園内で樹齢千年の茶樹が台湾系企業の‘保護’により枯死したという記事が出た(都市時報11/18)。この木は村落内にあったもので、毎年4月に村人たちがこの木の前で祭りを奉納し、大切にしていたものだ。(つづく)
(暑い中、いつも読んでくださって、本当にありがとうございます。もし、感想を書く余力がございましたら、お書きくださると、うれしいです。)
*次週より2週間、新規投稿はお休みします。
話は茶王に戻ります。
【ひどすぎる保護】
前回の2700年の茶王の‘保護’は専門家でない私でも、あんまりだと思うくらいだから、専門家から見ると、目を覆わんばかりの処置、ということになるようだ。
西双版納(シーサンパンナ)熱帯植物園副研究員・張順高氏は
「もともと茶樹は酸性土壌を好むので、アルカリ性であるセメントを用いると根の呼吸に甚大な障害をもたらします。土を踏み固めるのもダメです。また、他の参観設備の設置も長年、古茶樹の周囲にあった生態環境を改変してしまい、悪影響を及ぼします」と指摘している(春城晩報2004年8/26)。
【樹齢800年の古茶樹群も死滅】
さらに新聞を読みすすめて衝撃を受けた。古茶樹の危機はこの「古茶王」一つだけではなかったのである。同じく雲南省南部にある西双版納州モン海県にある樹齢800年以上の栽培型古茶樹群も90年代初めより同様の「保護措置」を取られ、多くが枯死してしまったというのだ。その際、専門家チームが急遽、救助にあたり、生き残った木のうち数本は息を吹き替えしたかに見えたが、それも5年以内に死んでしまった。
【枯れた千年茶王】
2004年11月には同じく西双版納州のすぐ北にあたる思茅市瀾滄県恵明郷景邁村にある1万畝の古茶園内で樹齢千年の茶樹が台湾系企業の‘保護’により枯死したという記事が出た(都市時報11/18)。この木は村落内にあったもので、毎年4月に村人たちがこの木の前で祭りを奉納し、大切にしていたものだ。(つづく)
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