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へんなタクシー

2010-09-11 23:45:08 | Weblog
以前住んでいた宿舎の横にあった雲南省社会科学院。奥の建物に変わりはないのだが(少しきれいになったかもしれない)、その前に見慣れぬ派手な赤門が建っていた。

【乗車拒否される】
 昆明のもう一つの変化といえば、タクシー運転手の気質、でした。

 変なのです。

 飛行場から市内のホテルを目指してタクシーに乗ったとき、運転手は「好(ハオ。了解しました)」ではなく、「我知道(ウォ・チータオ。知っている)」と言いました。違和感がありましたが、それが何なのか、その時はわかりませんでした。

 翌日、かつての住居地「社会科学院」を目指そうとすると「知らない」と乗車拒否。ほんの10分ほどの距離なのです。付近のビルを次々と知らせてもダメ。もしや雲南の社会科学院がなくなったのでは、もしくは私の中国語が下手なせいでは、と落ち込んだのですが、そうでもなさそう。なぜなら、中国語堪能な人でも同じ反応だったからです。

 結局、バスで行きました。ありました、私がいた頃より派手になって。

 別の場所に行こうとしたときのこと。地図を用意しました。今度はちょっと親切になりました。「知らない」といった後、後ろに停まっていた暇そうな運転手に聞いてくれたのです。でも、やっぱり「知らない」で、おしまい。以後、目的地に近いホテルを目指すことでなんとか市中心部の移動は解決しました。

 つまり、今、昆明のタクシーはホテルや飛行場が目的地なら問題ないのですが、それ以外の場所だと、よほどの幸運がない限り断られてしまうのです。よほどの幸運というのはその運転手が最近、その目的地まで(付近ではダメ!)行ったことがあるかどうか、ということに尽きます。

 こういう例は枚挙にいとまがありませんでした。(ご面倒な方は読み飛ばしてください。)
 
 ①街外れにあるデン池に面した、ある村を目指した時のこと。バスである程度行き、あとは一本道を残すのみ、というところで再度、タクシーを探しました。探した場所は「雲南民族村」。言わずと知れた昆明一の有名観光地です。目の前には大量のタクシーが停まっています。これならなんとかなるでしょう。
 さっそく、「この道をまっすぐ行くだけですよ」と地図を見せ、行き先を示して交渉したのですが、やっぱり埒があきません。市中心部よりよっぽど近くて、楽で、行きやすい場所だというのに!
 仕方なく、数キロの道のりをとぼとぼ歩きました。その脇を今や昆明市民の第2の足、自家用車が通り過ぎ、地元のタクシーが通り過ぎ(見つけられたらラッキーだったのに・・)、つい最近まで通っていたらしい公共バスの放置された標識を横目に見るはめになったのでした。

 ②街から最も遠いダム湖を目指そうとしたときのこと。「知っているけど、遠すぎる」といって断られました。(といっても距離は10キロほど。)
 また「知っている」という、案内したがりの運転手にも出会いました。ただ、見るからに怪しげな人で、行き先を告げても明らかに分かってない上、こちらが示す地図を見ようともせず、どころか、それを振り払い「行ったことはないけど、何とかなるだろう」とカンだけで動こうとしたので、丁重に断りました。
 この時は7台目で偶然、「この間、行ったよ」という人に出会えて行くことができました。ラッキーでした。

 ともかくタクシー運転手の関心領域と狭さと地図を一顧だにしない姿勢には、本当に参りました。                 (つづく)

コメント
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